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久しぶりの相談事例シリーズです。無料相談のため、質問者の方にはメールにて回答しました。ここでは、記事用にもう少し掘り下げて回答してみます。

では、いってみましょう。

初めまして。私は Tと申します。実はZ区で役所の担当者の指導のもと定員5名の簡易宿泊所の準備を進め、一階にトイレ2箇所 (1箇所既存)でいいという事で申請し検査も終わりましたが、交付の段階で保留になりました。理由は二階にはトイレがないとの事でした。

宿泊所は二階二間(5.5畳と8畳)の客室と一階にトイレ・浴室・キッチン・リビングに管理人室です。一階にトイレ・トイレ手洗いをつける事でいいと言う役所窓口の判断です。工事をしたのに今更と言うおもいです。

何とか許可に持ち込みたいのですが、私も1人です。進めてきたのでどこに相談すればいいのか、また費用がかかるのかなどどうしたものかという状態です。アドバイスをお願いできないでしょうか。

トイレの数が足りないので許可はできない。保健所にそう言われたとのことです。

1階には既存の1つトイレに加え、今回もう1つトイレを増設した。ということは、1階にトイレが2つある。しかも、1階に客室はありません。

反対に、客室のある2階にはトイレが1つもないということになります。

これはどうなのでしょう。まずは、原則から考えてみましょう。

トイレの数

簡易宿所をはじめとする、宿泊業の許可においてはトイレを初めとする水回りの個数は何よりも大切な部分です。

水回りの数を間違えたまま工事を進めてしまったら、取り返しがつかないぐらい時間とお金をロスします。

トイレを増設しなくても良いと考えていた場所に、トイレを新しく増設するのは施工費だけでなく、そのスペース分客室が狭くなります。

客室数は収益に直結しますから、客室スペースの変更は計画自体の変更を余儀なくされることになります。

トイレの数は非常に大切なのです。

トイレの個数は収容定員に比例して要求されます。

収容定員 1-5人 6-10人 11-15人 16-20人 21-25人 26-30人
トイレ数 2 3 4 5 6 7

今回は、定員5人ですのでトイレは2つ要求されます。したがって、1階に2つあるトイレで大丈夫じゃん、と一瞬思いますがそれは違うのです。

トイレは各階設置が必要なのです。

質問だと、客室は2階に2部屋ありますのでトイレは2階にこそ必要なのです。反対に客室のない1階部分のトイレについては細かい規定はありませんが、1つは必ず必要となります。

よって、今回のケースは本来なら1つでよかった1階部分に不要なトイレを増設してしまって、必要である2階に1つもないという、交渉の余地がほとんどない事例なのです。

 

特に今回のような場合、5人収容ですのでトイレは最低2つ必要になります。

1Fにトイレを2つ作ってしまった状態のまま、新しく2階にトイレを2つ新設しなければなりません。これが逆であって、フロントやリビングのある1Fのトイレ不足であればまだ救いようがありますが、今回のケースはなかなか最悪のパターンです。

なぜ、こんなことがおきたのか?

ここからは推測になりますが、おそらく保健所の担当者と質問者の方との勘違いが原因かなと思われます。質問者の方は1階に2つあれば良いと思っていた、対して保健所は2階に1つ増設して最終的には2つになるものだと思っていた。

こんな感じではないでしょうか。やり取りの経緯で勘違いが発生していたのにそのまま突っ走ってしまった。

保健所の担当者が客室である2階にトイレがない事を相談時や着工前に見逃すというケースはなかなか考えづらいところです。どの保健所でもトイレを中心とした水周りはまっさきに確認しますからね。

ただ、検査時に何も指摘がなかったのは不思議ですね。ここで、指摘しなかったら何の為の検査かわかりません。

通常であれば、着工前に申請をしますのでその時点でトイレがないことは明らかなわけですし、相談の段階で図面をもっていけば保健所がトイレ不足を見逃すことはほとんどありません。

質問者の方がいつ申請をして、どんな相談をしたかは不明ですが、相談時には必ず図面を持って、できれば話した内容はその日のうちに議事録を作って保存しておくことをおすすめします。

また、施工会社も簡易宿所や旅館業を過去に扱ったことのある会社を選ぶべきです。安さだけで色々選ぶと最終的には結局高くついてしまいます。

少しでもやったことがあれば、客室階にトイレがないなんていう素人みたいなミスはしないはずです。

非常に残念ですがこの状態から結論をひっくり返すことは不可能です。

もう少し、せめて着工前にご相談していただければこんな事態にはならなかった案件でした。

この記事を書いたのは民泊実務集団TEAM NanatsuBaです

簡易宿所・旅館業・特区民泊許可取得の為の施設設計・デザイン・施工・各種許可申請を行政書士・建築士をはじめとした専門家チームで行います。行政書士・建築士・不動産会社・工事施工会社等、宿泊業のプロフェッショナルが物件紹介から施工までワンストップでサポートします。詳細はこちらから。

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冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。