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1月12日に行われた第4回「民泊サービス」のあり方に関する検討会の資料でおもしろいのがありました。

検討会での今後の方針や論点については、昨日書いた記事第4回「民泊サービス」のあり方に関する検討会資料から①を参考にしてください。

旅館業法施行規則の一部を改正する省令の施行について、というこの資料、検討会では関連参考資料として出てきています。

この資料は、平成24年に厚生労働省が各お役所に通知したものです。

今回、検討会ではこれを引っ張り出してきました。

通知の太字部分を見ていくと引っ張り出してきた理由がわかります。

旅館業法施行規則の一部を改正する省令の施行について

この通知は、文化財保護法で選定された重要伝統的建造物に対する旅館業法・同施行令での玄関帳場(フロント)の設置義務について定めたものです。

早い話しが、重要伝統的建造物として認められれば、旅館営業する時でもフロントを設けなくていいですよ。というものです。

一定の条件のもと旅館業法・同規則の要件を緩和しようという点において、民泊に通じるものがあるという事でこの通知を引っ張り出してきたのでしょう。

検討会の資料を公開している厚生労働省のHPには議事録がないので何とも言えませんが、おそらく今後旅館業法上での簡易宿所としての民泊については、こういったものをたたき台として要件詳細を詰めてくるはずです。

その点において、未来予想の一つとして参考にする価値はありそうです。

玄関帳場等に代替する機能を有する設備を設けることその他善良の風俗の保持を図るための措置が講じられていること

通知では、玄関帳場を設けなくてもよい場合の代替手段が規定してあります。民泊の場合、おそらく玄関帳場(フロント)は不要になりますから、これに近い基準が設けられる可能性はあります。

具体的には以下(1)から(3)の状態を指すこと。

(1) ビデオカメラ等を設置することにより、宿泊者の出入りの状況が確認できること。

(2) 管理事務所等において宿泊者と面接を行い、宿泊者名簿の記載を行うこと。

(3) 管理事務所等から旅館営業施設まで職員が宿泊者に付き添って案内し、職員が解錠のうえ、宿泊者に鍵を引き渡すこと。

(1)ビデオカメラの設置

これは、民泊の場合もそんなにハードルは高くなさそうですね。出入口に監視カメラをつければいいだけですから。

ただ、マンション民泊の場合だと他の住民のプライバシー確保の点で配慮が必要でしょうから、なかなか厳しそうです。

(2)宿泊者との面接・名簿記載

事前に別の場所で面接・名簿記載をする機会を設けてくださいとのことです。

管理事務所等というのは、民泊の場合だと営業者の事務所だとか、それ用に別に用意した事務所というほどの意味になるでしょう。ただ、後で他の要件でも出てきますが、この管理事務所というのは物理的に民泊施設の近くになければなりません。

旅行者は民泊施設へ直行ではなくて、一度近くの管理事務所へ立ち寄って面接と名簿記載をすませるという流れですね。

事務所され用意できれば、そんなに厳しい要件ではなさそうです。

(3)職員同行、解錠、鍵引き渡し

管理事務所で面接等を終えた後、民泊施設まで案内するわけですね。

民泊施設まで同行して、そこで鍵の引き渡しと簡単な説明をする。

管理事務所での対応係と案内係は必要になりますので、従来airbnbで行われていた無人で民泊施設を運営するというやり方はできなくなります。

次の要件です。

事故が発生したときその他の緊急時における迅速な対応のための体制が整備されていること

(1) 旅館営業施設と管理事務所等との間に通話機器が設置されていること。

(2) 旅館営業施設が管理事務所等から速やかに駆けつけることができる範囲であること。

(3) 宿泊者の安全等を確保するためのマニュアルを整備すること。

(4) 地方公共団体、防犯関係者、消防関係者、観光又は地域振興に取り組む関係者等が、状況の確認と情報交換を行う体制を構築すること。

 

(1)通話機器の設置

通話機器の設置についてです。

民泊の場合であれば、民泊施設と管理事務所との間に通話機器の設置が必要ということです。通話機器は、おそらく固定電話やそれに準じたものでしょう。

携帯でOKだよ、とはならないと思います。

(2)施設と管理事務所との距離

民泊施設と管理事務所は近くなければならないとのこと。

速やかに駆けつけることができる距離というのをどう判断するかが微妙ですね。

(3)安全確保の為のマニュアル

これはそのままですね。民泊施設に避難経路や、緊急連絡先やその他の情報を用意しましょうとのことです。

(4)情報交換を行う体制を構築

まあ、これもそのままです。情報交換の為の体制を作っておきましょうということです。

まとめ

この通知で全体的に一貫している点は宿泊施設以外の管理事務所の存在です。

管理事務所と呼ばれるものがあってそこを起点として、宿泊所の把握や職員の派遣を行うという体制がこの通知では求められています。

したがって、これに近い運用が民泊施設にも求められるのであれば、民泊施設運営にも管理事務所の存在は不可欠になります。

そうなったら、実際問題として小資本の個人営業や零細企業での民泊施設運用はなかなか難しくなってきます。

最後に注意してほしい点は、この通知は民泊に関してはあくまで参考としてのものに留まるということです。この通知は民泊に関するものではなくて伝統的建造物に対する旅館業法・同規則の適用についてのものですので、ご注意を。

おおもとの通知を見たい方は、こちらから(PDF)

 


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冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。