• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「渋谷区で民泊がやりたいです」とか「渋谷区で宿泊業を考えています」なんて問合せを最近けっこういただきます。

なんでこんなにピンポイントで渋谷の話しがくるのだろうと思っていたら、以前に書いたこの記事が原因でした。]

その後、渋谷区ではラブホテル建築規制条例の改正なんかもありまして、ちょっと以前の記事のままでは情報が古くなっています。

なので、今日は完全版としまして渋谷で本気で合法民泊をやりたい方に向けた記事になります。わたしが考えつく渋谷で合法民泊をする為の全ての方法を書いてますので参考にしてください。

では、いってみましょう。

1.住宅宿泊事業者法(民泊新法)を使う

今国会で成立するであろう民泊新法を使う方法。

のちほど触れますラブホテル建築規制条例との関係で、渋谷区が民泊新法についてどんな出方をするか全く不明ですが、民泊新法上での合法民泊であれば施設に対しての設備投資は最小限ですむはずです。

もっとも、民泊新法下での民泊は「住宅」扱いとされる予定ですので、ラブホテル建築規制条例との関係でも問題はなさそうではあります。

ただ、この法律まだ成立もしてませんし、施行は来年以降で更にその後自治体の条例制定が必要ですので、この方法を狙うのであれば色々と法整備が整うまで待たないとですね。

民泊新法には180日規制もありますので、ビジネスで民泊を行うにはかなり使いにくい方法です。

2.特区民泊は?

渋谷区は現在国家戦略特区ではありますが(東京都は全域が特区です)、特区民泊を行うのに必要な条例が制定されていませんので渋谷区で特区民泊は現状では(2017年4月時点)できません。

3.旅館業法を使う

正攻法の旅館業法です。合法民泊というのは、ようは宿泊業の許可を得た民泊のことですので旅館業法上の許可を取得してしまえば誰も文句はいいません。

民泊とは・・合法民泊とは・・、みたいなここら辺の定義はかなり微妙なのでここではスルーです。

民泊新法は現状(2017年4月時点)ではまだはっきりしないうえ、区での条例が必須です。特区民泊はそもそも渋谷区ではできません。

となったら最後は正攻法の旅館業法。

ラブホテル建築規制条例というラスボス

もっとも、渋谷ではラブホテル建築規制条例により旅館業・簡易宿所の申請や建築基準法上の用途変更の確認申請を行う際には事前に区長の同意が必要となっています。

しかも、区長が同意すべき場合は限定されていて、その為に満たさなければならない要件が非常に高いハードルとなっています。申請者側が宿泊施設がラブホテルにあたらないということを証明しないといけないわけであります。

要件をクリアできなければその宿泊施設に対して保健所の許可はおりません。

ラブホ条例の例外

こんなラブホ条例ですがそれにも例外があります。合法民泊を考える場合で大切な例外は2つです。

シングルカプセルタイプでの簡易宿所

その1つが、以前渋谷区で簡易宿泊所許可(民泊許可)を取得するために大切な1つのことで書いたシングルカプセルタイプの簡易宿所での営業です。

シングルカプセルタイプとは、まずは「ダブル」タイプではない「シングル」タイプということです。カプセルの中に宿泊者が1人しか入れないような造りという意味ですね。2人でカプセルの中に入れるなら、ラブホテルのような事ができてしまうのでその場合には例外にあたりません。

次に、カプセルということですから、簡易宿所でよく使用されるような2段ベットではNGなわけです。しっかりと区画された既製品のカプセルタイプのベットが基準となります。

こういったシングルタイプのカプセルベットのみで構成されるような簡易宿所であればラブホ条例の規制対象外ということになります。

これが1つ目の例外です。

建築基準法上の「建築」にあたらない場合

2つ目の例外です。

ラブホテル建築規制条例第3条にはこうあります。

第3条 ホテル等の建築をしようとするものは・・(中略)・・あらかじめ区長に同意の申請をし、その同意を得なければならない。

ホテル等の「建築」とあります。

では、ここでいう「建築」とはどんな意味なのでしょう。

建築の意味

それが第2条3号にあります。

第2条3号 建築 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第2条第13号に規定する建築、同条第14号に規定する大規模の修繕、同条第15号に規定する大規模の模様替又は同法第87条第1項に規定する用途の変更(以下単に「用途変更」という。)をいう。

ラブホ条例での「建築」とは建築基準法2条13号の建築、同条第14号の大規模の修繕、同条第15号の大規模の模様替、同法第87条第1項の用途の変更をいうとわかります。

で、建築基準法2条13号です。

建築基準法2条13号 建築 建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。

新築とはそのままの意味です。新しく建物を建てる場合のこと。

増築とは、既にある建築物の床面積を増加させること。

改築とは、従前の建築物の全部あるいは一部を取壊して用途、規模、構造が著しく異ならないものを建築すること。ちょっと、一読しただけではわかりづらいですね。ようするに、古い建物の全部又は一部を取り壊して今までと同じような間取りで建て替えることです。

したがって、単純なリフォームやリノベーションは含まれません。

移転とは、建物を同じ敷地内で移動させること。

こんな感じで定義を見ていくと、ラブホ条例における「建築」にはあたらないレベルでできるリノベーションは多くあります。単純なリノベーションや間取りを変更する場合やトイレの増設程度であれば、「建築」にはあたりません。

「建築」にあたらないということは、ラブホ条例にある高い施設要件のハードルをクリアする必要はないということです。

大規模修繕・模様替

次に、大規模修繕と大規模模様替について。

大規模の修繕とは建築物の主要構造部分の一種以上に半分を超える修繕を行うこと、大規模の模様替えとは建築物の主要構造部分の一種以上に半分を超える模様替えを行うこと。

修繕とは既存のものと同じ構造・材料で直すこと、模様替えとは既存のものと異なる構造・材料に変えることです。

主要構造部分とは、壁、柱、床、はり、屋根、階段のことです。

したがって、これらをわかりやすくいうと建物の壁、柱、床、はり、屋根、階段の半分以上今までと同じ構造・材料で修理をするか、違う構造・材料に変えること、となります。

宿泊施設用に建物をどの程度リノベーションするかにもよりますが、大規模修繕や、大規模模様替えにあたらない範囲で行うことは十分可能です。

用途変更

もっとも、100㎡を超える宿泊施設であれば用途変更の確認申請が必要となりますので、その場合には「建築」や「大規模修繕・模様替え」にあたらなくてもラブホ条例の規制は及びますので注意が必要です。

以上より、整理しますと①用途変更の確認申請が不要な場合で(宿泊施設として使用する部分が100㎡以下)②単純なリフォームやリノベーションで構造部分に何らかの変更を加えないような場合であれば、その行為はラブホ条例のいう「建築」にはあたらず、ホテル等の建築とはいえない為、ラブホ条例の規制対象外となる、ということです。

まとめ

長くなりましたが、ここまでをまとめますと以下のようになります。

ラブホ条例の規制対象外を狙う方法としては1.シングルカプセルタイプの簡易宿所にする2.リノベーション工事をラブホ条例の「建築」にあたらないような方法で済ませる。※100㎡以上での用途変更確認申請に注意

こんな感じでしょうか。

次回は、例外規定を利用するのではなく、ラブホ条例の要件を正面クリアする為の基準についてです。

民泊事業者限定の交流会を10/11(水)に開催します

民泊実務集団TEAM NanatsuBaとは

簡易宿所・旅館業・特区民泊許可取得の為の施設設計・デザイン・施工・各種許可申請を行政書士・建築士をはじめとした専門家チームで行います。行政書士・建築士・不動産会社・工事施工会社等、宿泊業のプロフェッショナルが物件紹介から施工までワンストップでサポートします。詳細はこちらから。

Facebookグループで簡易宿所・民泊許可情報共有中!

image107 簡易宿所・旅館業許可物件情報を不定期配信しています

空き物件・売り物件情報を求めています

デザインから設計、許可まで

image47
The following two tabs change content below.
冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。