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2017年6月に成立しました民泊新法(住宅宿泊事業法)ですが、その施行は2018年ぐらいになるのではないかとされてます。

少し早いですが、ここら辺でいわゆる民泊新法(住宅宿泊事業法)を解説したいと思います。ただ、わたくしは立法者でも何でもありませんので、解釈が間違っている部分もあるかと思います。そこは一個人がやっていることですのでご勘弁ください。

では、いってみましょう。

第1条 目的

ここは、法律の目的部分ですので割愛します。

第2条 定義

1項 住宅とは

1項 この法律において「住宅」とは、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当する家屋をいう。

①当該家屋内に台所、浴室、便所、洗面設備その他の当該家屋を生活の本拠として使用するために必要なものとして国土交通省令・厚生労働省令で定める設備が設けられていること。

②現に人の生活の本拠として使用されている家屋、従前の入居者の賃貸借の期間の満了後新たな入居者の募集が行われている家屋その他の家屋であって、人の居住の用に供されていると認められるものとして国土交通省令・厚生労働省令で定めるものに該当すること。

民泊新法(住宅宿泊事業法)は対象となる建物を「住宅」に限定しています。現状の用途が「旅館」の場合にはこれまでとは逆に「住宅」への用途変更が必要になります。

住宅要件①

対象となる物件には、まず①台所②浴室③便所④洗面設備がなければなりません。これは特区民泊の場合の要件と同じです。4大設備が必須ということです。その他に政令で定める「生活の本拠として使用するために必要なもの」が備わっている必要があります。政令でより適宜設備基準を増やすことが可能ですが、2018年4月現時点では政令で格別の設備は要求されていません(住宅宿泊事業法施行規則第1条)。

母屋と離れ、3点ユニットについて

これら4大設備については必ずしも同一建物の中になくてもOKです。一体的に使用できる権限があり、それぞれが使用可能な状態であれば問題ありません。

例えば、離れにはトイレがないが、母屋のトイレを一体的に使用できる状態であれば、それを1つの建物と考えて申請することが可能です。もちろん、洗面所・浴室・トイレは必ずしも独立している必要はなく、3点ユニットみたいな形でも構いません。浴室も必ずしも浴槽ではなくシャワーでもOK。全体的に設備については、かなりポジティブな解釈です。

もっとも、近隣の公衆浴場を浴室として使用するのはNGです。

便器については、特区民泊(大田区)は洋式のみでしたが、住宅宿泊事業法では和式でも洋式でも問題ありません

住宅要件②

ここはなかなか、やっかいな部分です。正直、ここまで厳しくしてくるとは思っていませんでした。

現に人の生活の本拠として使用されている家屋

「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」とは、読んで字のごとく、現在人が生活している家屋のことです。短期的に生活している場合は該当しません。

ガイドラインには「住民票上の住所がある家屋を届出する場合には問題ない」とありますのが、書き方からのみ判断すると必ずしも住民票上の住所が要件というわけではなさそうですが、その場合にはそれなりの証明責任が申請する側に課されるでしょう。

従前の入居者の賃貸借の期間の満了後、新たな入居者の募集が行われている家屋

これは、現在売却中か賃借人を募集している状態のことです。売れないから、借りたいという人が出てこないから民泊してますよ、という状態でないとダメということ。あくまで、売却または賃貸という本来の目的があって、その間のみ腰掛けで民泊してますよという状態を想定しています。

うーん、けっこう厳しいですね。しかも、募集広告は故意に不利な条件で出したりしていないか、入居者の募集の意図がない場合はダメですという事ではじめから釘をさされています。

数件やるだけなら、なんとかごまかしはできそうですが(ごまかしを煽っているわけではないですよ)、ビジネスとして大々的にやる分には抜け道はなさそうですね。

随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋

この文言は直接住宅宿泊事業法には出てきていません。施行規則のものです。この要件が一番わかりづらいですが、ほとんどの物件はこの要件に該当するのかなという感じです。

ガイドラインを見てみますとこうあります。

「純然たる生活の本拠として使用してはいないものの、これに準ずるものとしてその所有者等により随時居住の用に供されている家屋である」

例えとして、生活の本拠地ではないものの週に1回のみ使うセカンドハウス、別宅として使用している古民家、別荘のように季節に応じて使用しているような家屋・・・とかガイドラインにはありますが、はっきり言って超曖昧で超わかりづらいです。

新築投資用物件は居住の履歴がないのでNGともありますので、あくまで民泊用ではなくてちょっと空いてる物件を使ってますという、住宅宿泊事業法に一貫してみられる価値観は崩したくないのでしょう。なんだか、ここの解釈は自治体や実務ごとにかなり違いが出てきそうですが、あくまで年間を通して一応は居住のために使っているというのがポイントでしょうか。

ここは、実務ノウハウが必要な部分ですね。

以上より、住宅とはこれらの2つの要件を満たすものということです。

基本は「住宅」「共同住宅」「寄宿舎」「長屋」の4種類が住宅宿泊事業法が対象としている住宅ということになります。

2項 宿泊とは

2項 この法律において「宿泊」とは、寝具を使用して施設を利用することをいう。

宿泊の定義については旅館業法と同じですね。寝具の利用が必要ということです。

3項 住宅宿泊事業とは

3項 この法律において「住宅宿泊事業」とは、旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、人を宿泊させる日数として国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより算定した日数が一年間で百八十日を超えないものをいう。

住宅宿泊事業者とは、簡単に言えばお金をとって住宅に人を泊める事業のことです。人を宿泊させる事業とは、旅館業法での「人を宿泊させる営業」の考え方と同様です。

つまり、①施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあり②宿泊者が生活の本拠を宿泊する部屋に移さないことの2要件該当するものは宿泊営業となります。

前半部分の「旅館業法の許可を得て、宿泊業を営業している者以外の者が、宿泊料を得て住宅に人を泊める事業のこと」という部分は少しひっかかります。素直に読めば旅館業法の許可を取得している者は住宅宿泊事業者になれないのでは、とも思えますがそうではなく、単純に旅館業法の許可を得ていない施設であれば問題なく民泊が行えます。

人を宿泊させたの意味

 

 

後段は180日ルールの部分ですね。営業日は180日がMAXということと、算定方法は政令で定めるとあります。営業日数のカウントの仕方については政令で定めるということです。

4項 住宅宿泊事業者とは

4項 この法律において「住宅宿泊事業者」とは、次条第一項の届出をして住宅宿泊事業を営む者をいう。

届出をしてお金をとって住宅に人を泊める事業をする者のことです。法人・個人の区別はありません。どちらでも住宅宿泊事業者になれます。ホストのことですね。

5項 住宅宿泊管理業務とは

5項 この法律において「住宅宿泊管理業務」とは、第五条から第十条までの規定による業務及び住宅宿泊事業の適切な実施のために必要な届出住宅(次条第一項の届出に係る住宅をいう。以下同じ。)の維持保全に関する業務をいう。

住宅宿泊管理業者が行う業務についてです。具体的には宿泊者の衛生確保・安全の確保・ゲストの案内や情報提供・宿泊者名簿の管理・周辺住民への説明・苦情対応・対象物件の維持保全に関する業務のことです。

ようは、民泊施設に対するほとんど全ての雑務や管理・対応を行うということです。

6項 住宅宿泊管理業とは、7項 住宅宿泊管理業とは

6項 この法律において「住宅宿泊管理業」とは、住宅宿泊事業者から第十一条第一項の規定による委託を受けて、報酬を得て、住宅宿泊管理業務を行う事業をいう。

7項 この法律において「住宅宿泊管理業者」とは、第二十二条第一項の登録を受けて住宅宿泊管理業を営む者をいう。

住宅宿泊事業者であるホストから委託をうけて、報酬をもらい、住宅の管理業務を行うことで、この事務を行う者を住宅宿泊管理業者といいます。法人・個人の区別はなく、どちらでも問題はないかと思います。

管理業者の登録の為の要件などは、政令以下の法規で決めていくのでしょう。

8項 住宅宿泊仲介業務とは、9項 住宅宿泊仲介事業者とは

8項 この法律において「住宅宿泊仲介業務」とは、次に掲げる行為をいう。

①宿泊者のため、届出住宅における宿泊のサービスの提供を受けることについて、代理して契約を締結し、媒介をし、又は取次ぎをする行為

②住宅宿泊事業者のため、宿泊者に対する届出住宅における宿泊のサービスの提供について、代理して契約を締結し、又は媒介をする行為

9項 この法律において「住宅宿泊仲介業」とは、旅行業法(昭和二十七年法律第二百三十九号)第六条の四第一項に規定する旅行業者(第十二条及び第六十七条において単に「旅行業者」という。)以外の者が、報酬を得て、前項各号に掲げる行為を行う事業をいう。

10項 この法律において「住宅宿泊仲介業者」とは、第四十六条第一項の登録を受けて住宅宿泊仲介業を営む者をいう。

民泊仲介業務と仲介事業者についてです。ゲストとホストの為に両者を代理して契約をし、またはその媒介をし、取次をすることを住宅宿泊仲介業務といいます。

ようは、エアビーであったりbooking.comであったり民泊を仲介する存在が行う業務のことです。この業務を行う者が住宅宿泊仲介事業者というわけです。ここでも、さきほどの旅館業法上の許可取得者と同じような表現で記載してある部分があります。

「旅行業法に規定する旅行業者以外の者が」という部分です。ここも、旅行業の登録を既にしている者については重ねて住宅宿泊仲介業の登録はできません、というほどの意味だと思われます。

第3条 届出

1項 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区(以下「保健所設置市等」という。)であって、その長が第六十八条第一項の規定により同項に規定する住宅宿泊事業等関係行政事務を処理するものの区域にあっては、当該保健所設置市等の長。第七項並びに同条第一項及び第二項を除き、以下同じ。)に住宅宿泊事業を営む旨の届出をした者は、旅館業法第三条第一項の規定にかかわらず、住宅宿泊事業を営むことができる。

3条は届出についての条文です。簡易宿所や旅館業は許可ですが、住宅宿泊事業法は届出です。届出とは基本的に届出さえすればOKということです。許可の場合は原則不許可のものをこっちで頑張って許可にするという感じですので、かなり申請の難易度は易しくなっています。

2項 届出書記載事項

2項 前項の届出をしようとする者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、住宅宿泊事業を営もうとする住宅ごとに、次に掲げる事項を記載した届出書を都道府県知事に提出しなければならない。

①商号、名称又は氏名及び住所

②法人である場合においては、その役員の氏名

③未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その商号又は名称及び住所並びにその役員の氏名)

④住宅の所在地

⑤営業所又は事務所を設ける場合においては、その名称及び所在地

⑥第十一条第一項の規定による住宅宿泊管理業務の委託(以下単に「住宅宿泊管理業務の委託」という。)をする場合においては、その相手方である住宅宿泊管理業者の商号、名称又は氏名その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項

⑦その他国土交通省令・厚生労働省令で定める事項

住宅宿泊事業者の登録に必要な届出書へ記載する事項が挙がっています。

「⑤営業所又は事務所を設ける場合においては、その名称及び所在地」というのは、民泊施設以外に営業所や事務所を設ける場合のことです。設ける場合においては、というのは設けなくとも良いということ。鍵の引き渡しであったり、宿泊台帳を記載するような営業所を設ける場合にはその名所と所在地を、ということでしょう。

⑥は民泊施設の管理を管理業者に委託する場合にはその管理業者の情報ということです。

3項 添付書類

3項 前項の届出書には、当該届出に係る住宅の図面、第一項の届出をしようとする者が次条各号のいずれにも該当しないことを誓約する書面その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。

届出書の添付書類です。詳細な添付書類は政令以下の法規に委ねられるのでしょうが、ここでは民泊に使う図面と欠格事由にあたらないという誓約書のみ記載しています。

図面をどこまで要求するかは、自治体ごとに異なるはずです。特区民泊の場合は手書きの図面でも全く問題ありませんでした。

4項~6項 変更の届出

4項 住宅宿泊事業者は、第二項第一号から第三号まで、第五号又は第七号に掲げる事項に変更があったときはその日から三十日以内に、同項第六号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

5項 第三項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

6項 住宅宿泊事業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、その日(第一号の場合にあっては、その事実を知った日)から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

①住宅宿泊事業者である個人が死亡したとき その相続人

②住宅宿泊事業者である法人が合併により消滅したとき その法人を代表する役員であった者

③住宅宿泊事業者である法人が破産手続開始の決定により解散したとき その破産管財人

④住宅宿泊事業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき その清算人

⑤住宅宿泊事業を廃止したとき 住宅宿泊事業者であった個人又は住宅宿泊事業者であった法人を代表する役員

7項 都道府県知事は、第一項、第四項又は前項の規定による届出を受理した場合において、当該届出に係る住宅が保健所設置市等(その長が第六十八条第一項の規定により同項に規定する住宅宿泊事業等関係行政事務を処理するものを除く。)の区域内に所在するときは、遅滞なく、その旨を当該保健所設置市等の長に通知しなければならない。

2項で記載した届出書の内容に変更があった場合の変更届についてです。

住宅宿泊事業者である法人の商号や、事務所の名称や場所、その他政令で定めた事項に変更があった場合には届出なければならないということです。

注目すべきは、法人である役員の氏名を変更した場合も届出なければならないということです。毎年役員の変更がある会社なんかでは、毎年届出が必要になるということです。

民泊施設の管理を管理業者に委託する場合の管理者情報の変更だけは、予め、事前のの変更届の提出が必要になります。管理業者の担う役割を重視しての事前届け出ということでしょう。こういった点からも住宅宿泊事業者法における管理業者の重要な位置づけが伺われますね。

5項は、届出時も添付書類は図面や誓約書をつけてくださいということ。これは当然ですね。

事業者の死亡・法人の合併による届出

6項は個人である住宅宿泊事業者が死亡した場合や法人である住宅宿泊事業者が合併によってその主体が変わった場合の届出について規定しています。事業を廃止する場合も届出が必要です。

7項は、行政側の手続きなので割愛します。

第4条 欠格事由

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、住宅宿泊事業を営んではならない。

①成年被後見人又は被保佐人

②破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

③第十六条第二項の規定により住宅宿泊事業の廃止を命ぜられ、その命令の日から三年を経過しない者(当該命令をされた者が法人である場合にあっては、当該命令の日前三十日以内に当該法人の役員であった者で当該命令の日から三年を経過しないものを含む。)

④禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律若しくは旅館業法の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して三年を経過しない者

⑤暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(以下「暴力団員等」という。)

⑥営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人である場合にあっては、その役員を含む。第二十五条第一項第七号及び第四十九条第一項第七号において同じ。)が前各号のいずれかに該当するもの

⑦法人であって、その役員のうちに第一号から第五号までのいずれかに該当する者があるもの

⑧暴力団員等がその事業活動を支配する者

4条は欠格事由についてです。こういった事情をもった人、又はそういう人が役員の場合いは住宅宿泊事業者にはなれないということです。

第5条 宿泊者の衛生の確保

1項 住宅宿泊事業者は、届出住宅について、各居室(住宅宿泊事業の用に供するものに限る。第十一条第一項第一号において同じ。)の床面積に応じた宿泊者数の制限、定期的な清掃その他の宿泊者の衛生の確保を図るために必要な措置であって厚生労働省令で定めるものを講じなければならない。

衛生の確保というタイトルですが、衛生確保は後段によって政令に委任されてますので、実は前段の方が大切かなと感じます。

前段はゲストを宿泊させる部屋の面積についてです。各居室の床面積に応じた宿泊者の制限ということですから、ゲスト1人あたりの床面積が決まっているということです。

よって、床面積の広さは収容定員に反映してくるということ。ちなみに旅館業法だと旅館の場合は3㎡/1人だし、簡易宿所なら1.5㎡/1人です。

これも、政令で決めるとのことです。

第6条 宿泊者の安全の確保

第1項 住宅宿泊事業者は、届出住宅について、非常用照明器具の設置、避難経路の表示その他の火災その他の災害が発生した場合における宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置であって国土交通省令で定めるものを講じなければならない。

届出住宅の安全の確保についてです。

誘導灯や避難経路図など消防で要求される基準に近い書き方をしています。届出住宅での火災発生をメインに考えての措置ということです。詳細は政令で決めるということです。

火災・その他の災害発生時の安全をメインと考えている条文ですので、届出住宅の質や最近話題の盗撮なんかの対策にはこの条文は直接には規制していませんね。そこら辺は自治体レベルの対応になるかと思います。

第7条 外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保

第1項 住宅宿泊事業者は、外国人観光旅客である宿泊者に対し、届出住宅の設備の使用方法に関する外国語を用いた案内、移動のための交通手段に関する外国語を用いた情報提供その他の外国人観光旅客である宿泊者の快適性及び利便性の確保を図るために必要な措置であって国土交通省令で定めるものを講じなければならない。

宿泊者を外国人に限定しているように見えますが、そうではなくて宿泊者が外国人の場合には外国語で対応しなければならないということでしょう。この後の第9条を見ますと外国人以外の宿泊者を想定した書き方をしていますので。

特区民泊と同様の規制ですね。外国語での届出住宅の設備案内、交通手段をしっかりと外国語で情報提供してくださいということです。こちらは、宿泊が想定されるゲストの対応言語分の外国語での表記が必要になるはずです。詳細は政令へ委任されています。

第8条 名簿の備付け

1項 住宅宿泊事業者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより届出住宅その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める場所に宿泊者名簿を備え、これに宿泊者の氏名、住所、職業その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を記載し、都道府県知事の要求があったときは、これを提出しなければならない。

2項 宿泊者は、住宅宿泊事業者から請求があったときは、前項の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を告げなければならない。

届出住宅と他に政令で定める場所に宿泊者名簿を備え置かなければならないということです。その他政令で定める場所というのは、管理業者に運営を委託する場合などはその事務所にもとか、営業所を別途設ける場合はそこにも、とかそんな感じでしょう。知事への提出義務もありますね。

2項は宿泊者の義務になります。名簿に記載すべき事項を、住宅宿泊事業者から尋ねられた場合は宿泊者はそれに答えなければならないということです。個人情報うんぬんだから教えません、はダメということです。ここにきて初めて宿泊者側に義務を課す規定が出てきましたね。

第9条 周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明

1項 住宅宿泊事業者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、宿泊者に対し、騒音の防止のために配慮すべき事項その他の届出住宅の周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項であって国土交通省令・厚生労働省令で定めるものについて説明しなければならない。

2項 住宅宿泊事業者は、外国人観光旅客である宿泊者に対しては、外国語を用いて前項の規定による説明をしなければならない。

宿泊者に対して、近隣に対する騒音防止や周辺環境の悪影響防止について、しっかりと説明しなければならないということです。詳細は政令に委任されていますが、いわゆる外部不経済について配慮した条文です。

宿泊者に対する夜間の騒音やごみ問題などの説明義務です。2項は、外国人には分かる言葉で、という当然のことを規定しています。

第10条 苦情等への対応

1項 住宅宿泊事業者は、届出住宅の周辺地域の住民からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれに対応しなければならない。

読んだままです。周辺住民からのクレームや問合せにはしっかりと対応しなさいということです。

第11条 住宅宿泊管理業務の委託

1項 住宅宿泊事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、当該届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を一の住宅宿泊管理業者に委託しなければならない。ただし、住宅宿泊事業者が住宅宿泊管理業者である場合において、当該住宅宿泊事業者が自ら当該届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を行うときは、この限りでない。

①届出住宅の居室の数が、一の住宅宿泊事業者が各居室に係る住宅宿泊管理業務の全部を行ったとしてもその適切な実施に支障を生ずるおそれがないものとして国土交通省令・厚生労働省令で定める居室の数を超えるとき。

②届出住宅に人を宿泊させる間、不在(一時的なものとして国土交通省令・厚生労働省令で定めるものを除く。)となるとき(住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅との距離その他の事情を勘案し、住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなくてもその適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認められる場合として国土交通省令・厚生労働省令で定めるときを除く。)。

2項 第五条から前条までの規定は、住宅宿泊管理業務の委託がされた届出住宅において住宅宿泊事業を営む住宅宿泊事業者については、適用しない。

民泊物件の管理を管理業者に運営委託しなければならない場合についての規定です。①又は②に該当する場合には管理を委託しなければなりません。

①居室数による強制委託

一定の居室数を超える民泊施設に関しては強制的に管理業者に管理させるという規定です。家主不在型の場合の強制委託は骨子案でも出てきていましたが、居室数による強制委託は法案で初めて登場です。

ようは、政令で定める居室数を超えている場合には、たとえ家主が同居していても管理業者に管理してもらわないとダメですよ、ということです。

その基準としては「住宅宿泊事業者が全部の居室を管理してもしきれない場合」というもの。具体的な数字については政令で定めます。

居室数が一定数を超える場合はプロに頼みましょうということです。

居室数による強制委託の趣旨は?

1事業者で複数物件を運営する場合を想定していると思うのですが、そもそも複数物件を運営する場合は、その中のどれかが不在型になるはずなので、居室数による強制委託を設ける意味があまりありません。部屋数が多い物件のみを対象とした規定というのが素直な解釈でしょうが、他に何か不在型の脱法行為を排除しようとする意図があるのかもしれません。

②家主不在型による強制委託

こっちは、骨子案でもさんざん登場した家主不在型です。家主が自分で住んでいない物件で民泊をやる場合には、管理業者に運営管理を委託しなければなりません。

住んでいるかどうかの判断は住民票の有無で判断すると考えられます。政令の定める一時的な不在は除くとのこと。

大事なのは後段ですね。

「住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅との距離その他の事情を勘案し、住宅宿泊管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなくてもその適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認められる場合」というもの。

ようは、自宅以外でも自宅から近かったり、なにか特別の理由で管理がしっかりできるのであれば管理業者に委託しなくても良いよ、ということです。具体的な基準は自宅からの距離等の事情を加味して政令で定めるよ、ということです。

自宅に隣接しているとか、自宅と同じマンションであるとか、そうゆう場合を想定しているのでしょう。その場合は事業者自身での管理を認めます、ということですね。

以上のように、①か②に該当する場合には、強制的に民泊施設の管理を管理業者に委任することになるのですが、その管理者には事業者自身もなることができますのでどうしても自分で管理もしたい方は自分が管理業者になってしまえば良いわけです。

2項は、民泊施設の管理を委託した場合には、事業者側ですべき施設の衛生確保とか、近隣への配慮説明とか、帳簿の保管だとかは管理業者がやりなさい、ということです。

第12条 宿泊サービス提供契約の締結の代理等の委託

第1項 住宅宿泊事業者は、宿泊サービス提供契約(宿泊者に対する届出住宅における宿泊のサービスの提供に係る契約をいう。)の締結の代理又は媒介を他人に委託するときは、住宅宿泊仲介業者又は旅行業者に委託しなければならない。

読んだそのままです。宿泊サービス提供契約の代理や媒介をするには住宅宿泊仲介業者の登録か、旅行業の登録をしてくださいということです。

その他の者には宿泊サービス提供契約の締結の代理等はできませんということです。宿泊サービス提供契約という新しい無名契約の誕生ですね。

第13条 標識の掲示

第1項 住宅宿泊事業者は、届出住宅ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令・厚生労働省令で定める様式の標識を掲げなければならない。

民泊新法に基づいて、民泊をやっていますという事を表示しないといけません。ポイントは公衆の見やすい場所に、という部分です。

なので、表示場所おそらく玄関や、共同住宅であれば集合ポスト等、住人や近隣の目につきやすい場所になると思われます。

第14条 都道府県知事への定期報告

第1項 住宅宿泊事業者は、届出住宅に人を宿泊させた日数その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項について、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、定期的に、都道府県知事に報告しなければならない。

宿泊日数の定期的な報告義務です。他に政令で定める事項も報告対象となります。180日ルールをしっかりと守っているか、そうゆうところでしょう。

第15条 業務改善命令

第1項 都道府県知事は、住宅宿泊事業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、住宅宿泊事業者に対し、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

知事の監督権です。あやしいことをしていたら知事が命令で業務改善を命じることができるというもの。宿泊日数の確認等がメインになってくるのでしょう。

第16条 業務停止命令等

第1項 都道府県知事は、住宅宿泊事業者がその営む住宅宿泊事業に関し法令又は前条の規定による命令に違反したときは、一年以内の期間を定めて、その業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

第2項 都道府県知事は、住宅宿泊事業者がその営む住宅宿泊事業に関し法令又は前条若しくは前項の規定による命令に違反した場合であって、他の方法により監督の目的を達成することができないときは、住宅宿泊事業の廃止を命ずることができる。

第3項 都道府県知事は、前二項の規定による命令をしたときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を住宅宿泊事業者に通知しなければならない。

1年以内の業務停止命令、業務廃止命令、理由の通知、どれも法令違反の場合の措置になります。

第17条 報告徴収及び立入検査

第1項 都道府県知事は、住宅宿泊事業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、住宅宿泊事業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、届出住宅その他の施設に立ち入り、その業務の状況若しくは設備、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

第2項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

第3項 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

民泊施設への立ち入り検査権限です。適性な運営を確保する必要があると認めるときは立ち入り検査をし、帳簿等の検査ができるというものです。

第18条 条例による住宅宿泊事業の実施の制限

第1項 都道府県(第六十八条第一項の規定により同項に規定する住宅宿泊事業等関係行政事務を処理する保健所設置市等の区域にあっては、当該保健所設置市等)は、住宅宿泊事業に起因する騒音の発生その他の事象による生活環境の悪化を防止するため必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより、区域を定めて、住宅宿泊事業を実施する期間を制限することができる。

これは、なかなかやっかいな規定です。

都道府県は生活環境の悪化防止を理由に区域を定めて民泊を実施する期間を制限することができるというものです。

ようは、行政側の判断で民泊が可能な期間を制限することができるということですので、年間宿泊日数180日ルールとは関係なく、期間の制限ができることになります。ポイントとしては、制限できるのは「実施期間」だけで実施そのものではないということ。

ただ、実施期間を比較的自由に制限されたら、できないのも同じですが・・

住宅宿泊事業者に起因する生活環境の悪化や、合理的に必要と認められる限度や、政令で定める基準に従いとありますので、一応の歯止めはかかっていますが、どう使うかは自治体次第という部分があるこの規定は、意外とやっかいな規定のような気がします。

第19条 住宅宿泊事業者に対する助言等

第1項 観光庁長官は、住宅宿泊事業の適切な実施を図るため、住宅宿泊事業者に対し、インターネットを利用することができる機能を有する設備の整備その他の外国人観光旅客に対する接遇の向上を図るための措置に関し必要な助言その他の援助を行うものとする。

事業者に対して、ネット対応できるように助言できるということです。外国人旅行者にとってネット環境が整っていることは必須要件ですからね。

第20条 住宅宿泊事業に関する情報の提供

第1項 観光庁長官は、外国人観光旅客の宿泊に関する利便の増進を図るため、外国人観光旅客に対し、住宅宿泊事業の実施状況その他の住宅宿泊事業に関する情報を提供するものとする。

第2項 観光庁長官は、前項の情報を提供するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、当該都道府県の区域内に所在する届出住宅に関し必要な情報の提供を求めることができる。

外国人ゲストに対して、民泊をやっている運営者の情報を提供するというもの。2項は情報提供の為に必要な情報を収集する為のものですね。

第21条 建築基準法との関係

第1項 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)及びこれに基づく命令の規定において「住宅」、「長屋」、「共同住宅」又は「寄宿舎」とあるのは、届出住宅であるものを含むものとする。

21条、かなり重要です。しかし、書き方が非常にわかりずらいです。法律なんでしょうがないですが。ようは、民泊新法(住宅宿泊事業法)において届出住宅になれるのは、建築基準法での用途が「住宅」「長屋」「共同住宅」「寄宿舎」だけだということです。

この4つの用途のものだけが民泊新法の届出住宅になれるということ。

他の「事務所」だとか「店舗」だとかはそのままでは届出住宅にはなれません。これらの用途の建物で民泊をやる場合は上の4つの用途への変更が必要という事になります。

よって、「住宅」「長屋」「共同住宅」「寄宿舎」の4つの用途であればそのまま届出住宅になれるというです。寄宿舎が入っているのはなかなかいい感じすね。シェアハウス+民泊が可能です。ビジネスの幅が広がりますね。

住宅宿泊管理業

第22条 登録

第1項 住宅宿泊管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。

第2項 前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

第3項 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

第4項 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

5項 第二項の登録の更新を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

22条からは住宅宿泊管理業者についてです。管理業者は登録制ですので、登録申請が必要になります。管理業者の資格なんかは法律レベルではわかりません。政令以下の法規で今後明らかにされるでしょう。

登録後は5年ごとの更新が必要ということ。

第23条 登録の申請

第1項 前条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。以下この章及び第七十二条第二号において同じ。)を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。

①商号、名称又は氏名及び住所

②法人である場合においては、その役員の氏名

③未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その商号又は名称及び住所並びにその役員の氏名)

④営業所又は事務所の名称及び所在地

2項 前項の申請書には、前条第一項の登録を受けようとする者が第二十五条第一項各号のいずれにも該当しないことを誓約する書面その他の国土交通省令で定める書類を添付しなければならない。

管理業者になる為の登録申請に必要な申請書への記載事項です。商号や住所、役員氏名なんかを記載します。もう少し詳しい記載事項も政令以下で定めるのでしょう。

2項では欠格事由にあたらないという誓約書の添付を求めています。欠格事由については後ほど説明します。

第24条 登録簿への記載等

第1項 国土交通大臣は、前条第一項の規定による登録の申請があったときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除き、次に掲げる事項を住宅宿泊管理業者登録簿に登録しなければならない。

①前条第一項各号に掲げる事項

②登録年月日及び登録番号

第2項 国土交通大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者及び都道府県知事に通知しなければならない。

管理業者は住宅宿泊管理業者登録簿というものに記載されるみたいですね。この登録簿への記載事項について触れています。

第25条 登録の拒否

第1項 国土交通大臣は、第二十二条第一項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第二十三条第一項の申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

①成年被後見人又は被保佐人

②破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

③第四十二条第一項又は第四項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合にあっては、当該取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)

④禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者

⑤暴力団員等

⑥住宅宿泊管理業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として国土交通省令で定めるもの

⑦営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの

⑧法人であって、その役員のうちに第一号から第六号までのいずれかに該当する者があるもの

⑨暴力団員等がその事業活動を支配する者

⑩住宅宿泊管理業を遂行するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない者

⑪住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者として国土交通省令で定めるもの

2項 国土交通大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

住宅宿泊管理業者の欠格事由です。ここに記載のある者やそういった者が役員になっている会社の場合、管理業者にはなれません。

注目すべきは、「⑩住宅宿泊管理業を遂行するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない者」という規定です。この部分は住宅宿泊管理業者の財産的要件を定めています。

つまり、一定の財産的要件をクリアしないと管理業者にはなれないという事です。財産要件の詳細は政令で定めますので、この時点で具体的な金額まではわかりません。500万なのか1,000万円なのか・・

申請の際には残高証明等を添付させるのでしょうから、準備が必要ですね。今後、運営代行会社は管理業の登録をしていないと、完全にお話しにならないような状態になるでしょうから、注意が必要です。

⑪の「住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者として国土交通省令で定めるもの」も気になりますね。「住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制」といのが現時点では不明です。ただ、かなり抽象的に規定していますのでどんな要件でもこの中に入れ込めるでしょう。

第26条 変更の届出等

第1項 住宅宿泊管理業者は、第二十三条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第2項 国土交通大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第七号又は第八号に該当する場合を除き、当該事項を住宅宿泊管理業者登録簿に登録しなければならない。

第3項 国土交通大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。

第4項 第二十三条第二項の規定は、第一項の規定による届出について準用する。

管理業者の商号や住所、その役員等に変更があった場合には、届出が必要ということです。毎年の役員変更の際には注意です。

第27条 住宅宿泊管理業者登録簿の閲覧

第1項 国土交通大臣は、住宅宿泊管理業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。

住宅宿泊管理業者として登録されたものは、記載される登録簿は一般に閲覧可能ということです。

第28条 廃業等の届出

第1項 住宅宿泊管理業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、国土交通省令で定めるところにより、その日(第一号の場合にあっては、その事実を知った日)から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

①住宅宿泊管理業者である個人が死亡したとき:その相続人

②住宅宿泊管理業者である法人が合併により消滅したとき:その法人を代表する役員であった者

③住宅宿泊管理業者である法人が破産手続開始の決定により解散したとき:その破産管財人

④住宅宿泊管理業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき:その清算人

⑤住宅宿泊管理業を廃止したとき:住宅宿泊管理業者であった個人又は住宅宿泊管理業者であった法人を代表する役員

第2項 住宅宿泊管理業者が前項各号のいずれかに該当することとなったときは、第二十二条第一項の登録は、その効力を失う。

管理業者である個人が亡くなった場合や、法人であれば合併した場合などに廃業届についてです。読んだとおりそのままです。

第29条 業務処理の原則

第1項 住宅宿泊管理業者は、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。

一般規定です。まじめに業務をしなさいということです。

第30条 名義貸しの禁止

第1項 住宅宿泊管理業者は、自己の名義をもって、他人に住宅宿泊管理業を営ませてはならない。

名義貸しの禁止です。看板貸しはダメですということ。

第31条 誇大広告等の禁止

第1項 住宅宿泊管理業者は、その業務に関して広告をするときは、住宅宿泊管理業者の責任に関する事項その他の国土交通省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。

これは、注意が必要ですね。管理業者として広告掲載についての一定の規制です。詳細は政令に委任されていますが、いずれは何かしらのガイドラインが出てくるかと思われます。

第32条 不当な勧誘等の禁止

第1項 住宅宿泊管理業者は、次に掲げる行為をしてはならない。

①管理受託契約(住宅宿泊管理業務の委託を受けることを内容とする契約をいう。以下同じ。)の締結の勧誘をするに際し、又はその解除を妨げるため、住宅宿泊管理業務を委託し、又は委託しようとする住宅宿泊事業者(以下「委託者」という。)に対し、当該管理受託契約に関する事項であって委託者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為

②前号に掲げるもののほか、住宅宿泊管理業に関する行為であって、委託者の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるもの

管理業者が事業者との管理委託の際や、管理委託契約の解除時にやってはいけないことです。管理業者と事業者との間の管理契約は管理受託契約というんですね。

この「委託者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」というのが何を指すか不明ですが、契約時であれば自分が管理している物件の稼働率だとか、宿泊料金平均だとか、これまでのクレームだとかそうゆうことでしょうか。解約時だと、どんな事項が入ってくるのでしょうか。

その他、2項では別途委託者、つまり住宅宿泊事業者の保護に欠けるものとして政令で定める事項とあります。それも禁止事項となります。

第33条 管理受託契約の締結前の書面の交付

第1項 住宅宿泊管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、委託者(住宅宿泊管理業者である者を除く。)に対し、当該管理受託契約を締結するまでに、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない。

第2項 住宅宿泊管理業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、委託者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって国土交通省令で定めるものをいう。第六十条第二項において同じ。)により提供することができる。この場合において、当該住宅宿泊管理業者は、当該書面を交付したものとみなす。

管理業者が住宅宿泊事業者である委託者と管理受託契約を締結する時には、書面で説明しなければならないということです。もっとも、事業者側が承諾すれば電磁的方法での提供でもOKらしいです。

第34条 管理受託契約の締結時の書面の交付

第1項 住宅宿泊管理業者は、管理受託契約を締結したときは、委託者に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。

①住宅宿泊管理業務の対象となる届出住宅

②住宅宿泊管理業務の実施方法

③契約期間に関する事項

④報酬に関する事項

⑤契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容

⑥その他国土交通省令で定める事項

第2項 前条第二項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。

委託者である住宅宿泊事業者に書面又は電磁的方法で①~⑥までを記載した書面を交付しなければならないとのこと。なので、これら事項を契約書に盛り込んでしまえばいいと思います。契約書はどうせそれぞれか持つわけですから。

第35条 住宅宿泊管理業務の再委託の禁止

第1項 住宅宿泊管理業者は、住宅宿泊事業者から委託された住宅宿泊管理業務の全部を他の者に対し、再委託してはならない。

管理業者は、管理業務を再委託してはならないということ。これは、そうでしょう。再委託するなら再委託先と契約したほうがいいですからね。注目すべきは「全部を再委託してはならない」という部分です。全部はダメですが、一部はOKということです。清掃業務のみを再委託する、問合せ業務のみを再委託する、なんてのは認められるはずです。

第36条 住宅宿泊管理業務の実施

第1項 第五条から第十条までの規定は、住宅宿泊管理業務の委託がされた届出住宅において住宅宿泊管理業を営む住宅宿泊管理業者について準用する。この場合において、第八条第一項中「届出住宅その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める場所」とあるのは「当該住宅宿泊管理業者の営業所又は事務所」と、「都道府県知事」とあるのは「国土交通大臣又は都道府県知事」と読み替えるものとする

管理を委託された管理業者は住宅宿泊事業者の義務である届出住宅の衛生・安全の確保や周辺環境への配慮なんかをそのまま引き継ぎます、ということです。

これは当然ですね。届出住宅を管理するのが管理業者の仕事ですから。

第37条 証明書の携帯等

第1項 住宅宿泊管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、その業務に従事する使用人その他の従業者に、その従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者をその業務に従事させてはならない。

第2項 住宅宿泊管理業者の使用人その他の従業者は、その業務を行うに際し、住宅宿泊事業者その他の関係者から請求があったときは、前項の証明書を提示しなければならない。

管理業者は業務中は従業員であることの証明書を携帯しなさいということです。読んだそのままですね。

第38条 帳簿の備付け等

第1項 住宅宿泊管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、その営業所又は事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え付け、届出住宅ごとに管理受託契約について契約年月日その他の国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

管理業者の業務帳簿保存についてです。保存期間なんかは政令で今後明らかになっていくはずです。

第39条 標識の掲示

第1項 住宅宿泊管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げなければならない。

管理業者であることを、公衆の見やすい場所に掲示しなければならないとのこと。おそらくは建物の中ではなく外に掲示しなければならないはずです。事業者もですが民泊新法は全体で民泊をやっている事をとにかく掲示させて、周知する事を重視していますから。

第40条 住宅宿泊事業者への定期報告

第1項 住宅宿泊管理業者は、住宅宿泊管理業務の実施状況その他の国土交通省令で定める事項について、国土交通省令で定めるところにより、定期的に、住宅宿泊事業者に報告しなければならない。

管理業者の報告義務です。報告先は委託者である住宅宿泊事業者になります。報告階数や頻度については政令に委任しています。

第41条 業務改善命令

第1項 国土交通大臣は、住宅宿泊管理業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、住宅宿泊管理業者に対し、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。この場合において、国土交通大臣は、都道府県知事に対し、遅滞なく、当該命令をした旨を通知しなければならない。

第2項 都道府県知事は、住宅宿泊管理業(第三十六条において準用する第五条から第十条までの規定による業務に限る。第四十五条第二項において同じ。)の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、住宅宿泊管理業者(当該都道府県の区域内において住宅宿泊管理業を営む者に限る。次条第二項及び第四十五条第二項において同じ。)に対し、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。この場合において、都道府県知事は、国土交通大臣に対し、遅滞なく、当該命令をした旨を通知しなければならない。

管理業者の監督官庁である国土交通省や知事による業務改善命令です。

第42条 登録の取消し等

第1項 国土交通大臣は、住宅宿泊管理業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

①第二十五条第一項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当することとなったとき。

②不正の手段により第二十二条第一項の登録を受けたとき。

③その営む住宅宿泊管理業に関し法令又は前条第一項若しくはこの項の規定による命令に違反したとき。

④都道府県知事から次項の規定による要請があったとき。

第2項 都道府県知事は、住宅宿泊管理業者が第三十六条において準用する第五条から第十条までの規定に違反したとき、又は前条第二項の規定による命令に違反したときは、国土交通大臣に対し、前項の規定による処分をすべき旨を要請することができる。

第3項 国土交通大臣は、第一項の規定による命令をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。

第4項 国土交通大臣は、住宅宿泊管理業者が登録を受けてから一年以内に業務を開始せず、又は引き続き一年以上業務を行っていないと認めるときは、その登録を取り消すことができる。

第5項 第二十五条第二項の規定は、第一項又は前項の規定による処分をした場合について準用する。

管理業者が登録を取消される場合についてです。監督官庁の命令に従わなかった場合や不正な手段によって登録を受けた場合など、通常の運営をしていれば特に問題はないかと思います。

おろしろいのが第4項です。登録後1年以内に業務を開始しない場合や1年以上業務をしていない場合も取消事由になっています。休眠状態での登録は認めないということですね。もっとも、強制的な取消事由ではありませんので、取り消さなくても良いわけですが。

第43条 登録の抹消

第1項 国土交通大臣は、第二十二条第二項若しくは第二十八条第二項の規定により登録がその効力を失ったとき、又は前条第一項若しくは第四項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。

第2項 第二十六条第三項の規定は、前項の規定による登録の抹消について準用する。

5年ごとの更新などがされず、登録が効力を失った場合には登録を抹消しなければならないということです。

第44条 監督処分等の公告

第1項 国土交通大臣は、第四十二条第一項又は第四項の規定による処分をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。

管理業者の登録が取り消された時は、政令の定める方法により広告をしなければならないということです。管理業者側というより監督官庁側の義務です。

第45条 報告徴収及び立入検査

第1項 国土交通大臣は、住宅宿泊管理業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、住宅宿泊管理業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、住宅宿泊管理業者の営業所、事務所その他の施設に立ち入り、その業務の状況若しくは設備、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

第2項 都道府県知事は、住宅宿泊管理業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、住宅宿泊管理業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、住宅宿泊管理業者の営業所、事務所その他の施設に立ち入り、その業務の状況若しくは設備、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

第3項 第十七条第二項及び第三項の規定は、前二項の規定による立入検査について準用する。

行政側の管理業者の事務所や営業所への立ち入り調査権限についてです。帳簿書類や業務状況の質問をすることができるし、管理業者側はこれに従わなくてはなりません。

住宅宿泊仲介業

第46条 登録

第1項 観光庁長官の登録を受けた者は、旅行業法第三条の規定にかかわらず、住宅宿泊仲介業を営むことができる。

第2項 前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

第3項 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

第4項 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

第5項 第二項の登録の更新を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

住宅宿泊仲介業についてです。仲介業は、airbnbやbooking.comなんかのことです。ゲストとホストをつなげる役割の業者です。

まずは、仲介業の登録についてです。こちらは、管轄は観光庁です。

この法律の仲介業の登録をすれば旅行業者としての登録はしなくても、民泊仲介業ができるということです。第2項では登録は5年ごとの更新が必要ということを規定しています。管理業者と同じで5年更新です。

第47条 登録の申請

第1項 前条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。以下この章及び第七十二条第二号において同じ。)を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。

①商号、名称又は氏名及び住所

②法人である場合においては、その役員の氏名

③未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その商号又は名称及び住所並びにその役員の氏名)

④営業所又は事務所の名称及び所在地

第2項 前項の申請書には、前条第一項の登録を受けようとする者が第四十九条第一項各号のいずれにも該当しないことを誓約する書面その他の国土交通省令で定める書類を添付しなければならない。

これも、管理業者の場合と同じですね。申請書への記載事項です。読んだままです。

第48条 登録簿への記載等

第1項 観光庁長官は、前条第一項の規定による登録の申請があったときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除き、次に掲げる事項を住宅宿泊仲介業者登録簿に登録しなければならない。

①前条第一項各号に掲げる事項

②登録年月日及び登録番号

第2項 観光庁長官は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

住宅宿泊仲介業者登録簿への記載事項ですね。これも管理業者の場合と同じです。

第49条 登録の拒否

第1項 観光庁長官は、第四十六条第一項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第四十七条第一項の申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

①成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者

②破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者

③第六十二条第一項若しくは第二項又は第六十三条第一項若しくは第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合にあっては、当該取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)

④禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、又はこの法律若しくは旅行業法若しくはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者

⑤暴力団員等

⑥住宅宿泊仲介業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として国土交通省令で定めるもの

⑦営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの

⑧法人であって、その役員のうちに第一号から第六号までのいずれかに該当する者があるもの

⑨暴力団員等がその事業活動を支配する者

⑩住宅宿泊仲介業を遂行するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない者

⑪住宅宿泊仲介業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者として国土交通省令で定めるもの

第2項 観光庁長官は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

登録の拒否事由です。①~⑪に該当する個人又は法人の役員がいる場合には住宅宿泊仲介業の登録はできません。

ここでも、注意すべきは⑩の財産的要件です。管理業者と同様に仲介業にも財産要件があります。具体的な金額は政令で定めますが、おそらくは管理業者よりも金額的には大きいものになると思われます。旅行業ほどとはいかないまでも、それなりの金額が要求されるのではないかと思います。

第50条 変更の届出等

第1項 住宅宿泊仲介業者は、第四十七条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を観光庁長官に届け出なければならない。

第2項 観光庁長官は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第七号又は第八号に該当する場合を除き、当該事項を住宅宿泊仲介業者登録簿に登録しなければならない。

第3項 第四十七条第二項の規定は、第一項の規定による届出について準用する。

仲介業者の商号や役員等に変更があった場合の届出についてです。これも管理業者と同様の規定です。届出したものは登録簿に反映されることになります。

第51条 住宅宿泊仲介業者登録簿の閲覧

第1項 観光庁長官は、住宅宿泊仲介業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。

これも管理業者と同じです。仲介業者が登録された登録簿は一般的に閲覧できるということです。

第52条 廃業等の届出

第1項 住宅宿泊仲介業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、国土交通省令で定めるところにより、その日(第一号の場合にあっては、その事実を知った日)から三十日以内に、その旨を観光庁長官に届け出なければならない。

①住宅宿泊仲介業者である個人が死亡したとき:その相続人

②住宅宿泊仲介業者である法人が合併により消滅したとき:その法人を代表する役員であった者

③住宅宿泊仲介業者である法人が破産手続開始の決定を受けたとき又は外国の法令上破産手続に相当する手続を開始したとき:その破産管財人又は外国の法令上これに相当する者

④住宅宿泊仲介業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき:その清算人又は外国の法令上これに相当する者

⑤住宅宿泊仲介業を廃止したとき:住宅宿泊仲介業者であった個人又は住宅宿泊仲介業者であった法人を代表する役員

第2項 住宅宿泊仲介業者が前項各号のいずれかに該当することとなったときは、第四十六条第一項の登録は、その効力を失う。

廃業届等を提出しなければならない場合についてです。読んだままですので格別わかりにくい点はないかと思います。個人であれば死亡、法人であれば合併し消滅した場合が代表的な場合でしょうか。

第53条 業務処理の原則

第1項 住宅宿泊仲介業者は、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。

管理業者と同様です。まじめに仕事に取組みなさいということです。

第54条 名義貸しの禁止

第1項 住宅宿泊仲介業者は、自己の名義をもって、他人に住宅宿泊仲介業を営ませてはならない。

名義貸しはダメですということ。これも管理業者の場合と同様の規制です。

第55条 住宅宿泊仲介業約款

第1項 住宅宿泊仲介業者は、宿泊者と締結する住宅宿泊仲介業務に関する契約(第五十七条第一号及び第五十九条第一項において「住宅宿泊仲介契約」という。)に関し、住宅宿泊仲介業約款を定め、その実施前に、観光庁長官に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

第2項 観光庁長官は、前項の住宅宿泊仲介業約款が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該住宅宿泊仲介業者に対し、相当の期限を定めて、その住宅宿泊仲介業約款を変更すべきことを命ずることができる。

①宿泊者の正当な利益を害するおそれがあるものであるとき。

②住宅宿泊仲介業務に関する料金その他の宿泊者との取引に係る金銭の収受及び払戻しに関する事項並びに住宅宿泊仲介業者の責任に関する事項が明確に定められていないとき。

第3項 観光庁長官が標準住宅宿泊仲介業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において、住宅宿泊仲介業者が、標準住宅宿泊仲介業約款と同一の住宅宿泊仲介業約款を定め、又は現に定めている住宅宿泊仲介業約款を標準住宅宿泊仲介業約款と同一のものに変更したときは、その住宅宿泊仲介業約款については、第一項の規定による届出をしたものとみなす。

第4項 住宅宿泊仲介業者は、国土交通省令で定めるところにより、住宅宿泊仲介業約款を公示しなければならない。

住宅宿泊仲介業者はゲストと締結する契約の約款を事前に作っておいて、それを観光庁に届出なければならないということです。

仲介業に関してはほとんどネットでの利用でしょうから、事前に約款を作っておいてそれをサイトにUPしておくみたいな感じでしょう。その約款を事前に観光庁に届け出なければならないということです。変更する時も届出が必要です。

第2項は約款を変更しなければならない場合、つまり約款の内容に①ゲストの利益を害するおそれがある場合や②仲介業者の手数料やその料金の払い戻し、仲介業者の責任について明確でない場合には、そのままでは約款として認められません、ということです。

第3項と4項は仲介業者が標準約款を使用する場合の届出や公示についてです。

第56条 住宅宿泊仲介業務に関する料金の公示等

第1項 住宅宿泊仲介業者は、その業務の開始前に、国土交通省令で定める基準に従い、宿泊者及び住宅宿泊事業者から収受する住宅宿泊仲介業務に関する料金を定め、国土交通省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

第2項 住宅宿泊仲介業者は、前項の規定により公示した料金を超えて料金を収受してはならない。

住宅宿泊仲介業者は業務開始前に、ホストとゲストから徴収する手数料を定め、それを公示しなければなりません。変更時も同様とのことです。

第57条 不当な勧誘等の禁止

第1項 住宅宿泊仲介業者は、次に掲げる行為をしてはならない。

①住宅宿泊仲介契約の締結の勧誘をするに際し、又はその解除を妨げるため、宿泊者に対し、当該住宅宿泊仲介契約に関する事項であって宿泊者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為

②前号に掲げるもののほか、住宅宿泊仲介業に関する行為であって、宿泊者の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるもの

仲介業者が宿泊者と仲介契約をする際の禁止事項です。しっかりと判断材料を提供したうえで契約をしなさいということです。

2項は宿泊者の保護に欠ける禁止行為は別途、政令で定めるというものです。

第58条 違法行為のあっせん等の禁止

第1項 住宅宿泊仲介業者又はその代理人、使用人その他の従業者は、その行う住宅宿泊仲介業務に関連して、次に掲げる行為をしてはならない。

①宿泊者に対し、法令に違反する行為を行うことをあっせんし、又はその行為を行うことに関し便宜を供与すること。

②宿泊者に対し、法令に違反するサービスの提供を受けることをあっせんし、又はその提供を受けることに関し便宜を供与すること。

③前二号のあっせん又は便宜の供与を行う旨の広告をし、又はこれに類する広告をすること。

④前三号に掲げるもののほか、宿泊者の保護に欠け、又は住宅宿泊仲介業の信用を失墜させるものとして国土交通省令で定める行為

住宅宿泊仲介事業者が違法行為に加担することを禁止しています。一番、言いたい事は2項で規定している部分だと思います。ゲストに法令違反のサービスの提供を受けることのあっせん、つまり、違法民泊施設の紹介をしてはいけません、ということがキモです。

第59条 住宅宿泊仲介契約の締結前の書面の交付

第1項 住宅宿泊仲介業者は、住宅宿泊仲介契約を締結しようとするときは、宿泊者に対し、当該住宅宿泊仲介契約を締結するまでに、住宅宿泊仲介契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない。

第2項 第三十三条第二項の規定は、宿泊者に対する前項の規定による書面の交付について準用する。

仲介業者はゲストとの契約締結に際して、書面を交付して説明しなければならないということです。もっとも、2項によって電磁的記録による説明でも良いとされていますのでオンライン上のやりとりでも問題ありません。

第60条 標識の掲示

第1項 住宅宿泊仲介業者は、その営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げなければならない。

第2項 住宅宿泊仲介業者は、国土交通省令で定めるところにより、登録年月日、登録番号その他の国土交通省令で定める事項を電磁的方法により公示することができる。この場合においては、前項の規定は、適用しない。

管理業者と同じで、公衆から見やすい場所に住宅宿泊仲介業とやっていますという標識を設置しなければなりません。2項はオンラインでの公示についてです。政令の定める方法でオンラインでの公示が認められます。

2項のオンライン公示の規定は管理業者にはなかった規定です。仲介業は必ずしも実店舗をもつとは限りませんので、その点を考慮してのオンライン公示でしょう。

第61条 業務改善命令

第1項 観光庁長官は、住宅宿泊仲介業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、住宅宿泊仲介業者(国内に住所若しくは居所を有しない自然人又は国内に主たる事務所を有しない法人その他の団体であって、外国において住宅宿泊仲介業を営む者(以下「外国住宅宿泊仲介業者」という。)を除く。以下同じ。)に対し、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第2項 前項の規定は、外国住宅宿泊仲介業者について準用する。この場合において、同項中「命ずる」とあるのは、「請求する」と読み替えるものとする。

仲介業への業務改善命令についてです。観光庁による命令です。

第62条 登録の取消し等

第1項 観光庁長官は、住宅宿泊仲介業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

①第四十九条第一項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当することとなったとき。

②不正の手段により第四十六条第一項の登録を受けたとき。

③その営む住宅宿泊仲介業に関し法令又は前条第一項若しくはこの項の規定による命令に違反したとき。

第2項 観光庁長官は、住宅宿泊仲介業者が登録を受けてから一年以内に業務を開始せず、又は引き続き一年以上業務を行っていないと認めるときは、その登録を取り消すことができる。

第3項 第四十九条第二項の規定は、前二項の規定による処分をした場合について準用する。

仲介業者の登録取消と業務停止についてです。①は、登録後に49条にある登録拒否事由に該当してしまった場合のこと、②は不正手段によって登録を受けた場合、③は仲介業者が他の法令違反やこの法律に反した場合です。

2項は、管理業者の場合と同じで登録後1年以内に業務を開始しない場合と1年間業務を行っていない場合です。

3項は、行政が取消や業務停止をする場合には仲介業者への通知をしなさいということです。

第63条 外国住宅宿泊仲介業者の登録の取消し等

第1項 観光庁長官は、外国住宅宿泊仲介業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を請求することができる。

①前条第一項第一号又は第二号に該当するとき。

②その営む住宅宿泊仲介業に関し法令に違反したとき。

③第六十一条第二項において読み替えて準用する同条第一項又はこの項の規定による請求に応じなかったとき。

④観光庁長官が、住宅宿泊仲介業の適正な運営を確保するため必要があると認めて、外国住宅宿泊仲介業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、外国住宅宿泊仲介業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、その業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させようとした場合において、その報告がされず、若しくは虚偽の報告がされ、又はその検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避され、若しくはその質問に対して答弁がされず、若しくは虚偽の答弁がされたとき。

⑤第四項の規定による費用の負担をしないとき。

第2項 観光庁長官は、外国住宅宿泊仲介業者が登録を受けてから一年以内に業務を開始せず、又は引き続き一年以上業務を行っていないと認めるときは、その登録を取り消すことができる。

第3項 第四十九条第二項の規定は、前二項の規定による登録の取消し又は第一項の規定による業務の停止の請求をした場合について準用する。

第4項 第一項第四号の規定による検査に要する費用(政令で定めるものに限る。)は、当該検査を受ける外国住宅宿泊仲介業者の負担とする。

一見すると62条と同じように見えますが、この63条は外国住宅宿泊仲介業者についてです。外国住宅宿泊仲介業者とはなんだと思い、遡ると61条に出てきていました。

国内に住所若しくは居所を有しない自然人又は国内に主たる事務所を有しない法人その他の団体であって、外国において住宅宿泊仲介業を営む者(以下「外国住宅宿泊仲介業者」という。)

国内に住所がない個人や国内に主たる事務所を有しない法人や団体のことです。エアビーや中国系民泊サイトなんかがこの外国住宅宿泊仲介業者にあたるかは微妙なとこですが、ようは国内にメインとなる住所や事務所がない業者のことです。

この外国住宅宿泊仲介業者についての条文がこの63条になります。主に登録取消や業務停止についての規定です。おもしろいのが、④と⑤です。④では、観光庁が事務所に立ち入り検査、質問をする場合に帳簿提出に従わなかったり、質問にしっかりと答えない場合なんかには登録取消や業務停止にするというものです。

で、⑤ではその費用を負担しない時とあります。海外にメイン事業所があるのですから政令で定めた検査に必要な費用も事業者側が負担するべきだし、その費用を払わない場合も登録取消や業務停止にしますということです。経費はきっちり回収いたしますと。

第64条 登録の抹消

第1項 観光庁長官は、第四十六条第二項若しくは第五十二条第二項の規定により登録がその効力を失ったとき、又は第六十二条第一項若しくは第二項若しくは前条第一項若しくは第二項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。

観光庁の登録抹消義務についてです。

第65条 監督処分等の公告

第1項 観光庁長官は、次の各号のいずれかに該当するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。

①第六十二条第一項又は第二項の規定による処分をしたとき。

②第六十三条第一項若しくは第二項の規定による登録の取消し又は同条第一項の規定による業務の停止の請求をしたとき。

処分の広告についてです。

第66条 報告徴収及び立入検査

第1項 観光庁長官は、住宅宿泊仲介業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、住宅宿泊仲介業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、住宅宿泊仲介業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、その業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

第2項 第十七条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

仲介業者への立ち入り検査や質問権についてです。管理業者の場合と概ね同じです。

第67条 旅行業法の特例

旅行業者が旅行業法第二条第一項第四号に掲げる旅行業務(同条第三項に規定する旅行業務をいう。)として第二条第八項第二号に掲げる行為を取り扱う場合における同法第十二条第一項の規定の適用については、同項中「旅行者」とあるのは、「旅行者及び住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第▼▼▼号)第二条第四項に規定する住宅宿泊事業者」とする。

旅行業法との関係での規定です。旅行業法上の旅行業者も、住宅宿泊事業者の届出住宅を扱う時はその宿泊料金を掲示してくださいということです。


以上になります。本当は雑則と罰則を含めて79条までありますが、雑則は行政側の規定がメインだし、罰則は読めばわかりますのでここでは割愛します。

最後に1つ、注意点だけ。この条文解釈は完全に一個人が行っていますので、オフィシャルでは全く違う解釈かも知れないですし、全く同じ解釈である場合もあります。現状オフィシャルの解釈も運用もされていない法律ですから、そこら辺を勘違いなさらないでください。全ては自己責任でお願いします。

では。

地上6階、地下1階建ての事務所用途ビルのワンフロアのみを簡易宿所に用途変更し、許可申請を行いました。

許可種別 簡易宿所許可
名称 With B hostel
場所 東京都中央区
規模 地下1階、地上6階建
対象面積 155.25㎡
用途 事務所⇒簡易宿所
定員 ドミトリー・34名

廃屋状態となっていた旅館を、HOSTELとして復活。新たに旅館業許可を取得しました。

許可種別 旅館営業許可
名称 Book Tea Bed IZU-OSHIMA
場所 東京都大島町
規模 2階建
対象面積 282.65㎡
構造 RC造
用途 旅館営業
定員 客室数9
竣工 2018年5月

地上6階、地下1階建ての事務所用途ビルのワンフロアのみを簡易宿所に用途変更し、許可申請を行いました。

許可種別 簡易宿所許可
場所 東京都中央区日本橋
規模 地下1階、地上6階建
対象面積 155.25㎡
用途 事務所⇒簡易宿所
定員 ドミトリー1部屋、34名(17ベット)
 

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冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。