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2月の民泊業界の最大の話題は、まさに3月上旬に国会提出を控えております住宅宿泊事業者法、いわゆる民泊新法についてでしょうか。

今国会に提出予定の住宅宿泊事業者法の条文がどこからともなく流出し、規制改革会議でも民泊新法の検討状況の資料なんかが出てきています。

民泊新法は非常に興味深く、新しいビジネスにもつながる可能性もあり、世間の関心も高いのでそっちの徹底解説!みたいな感じで書こうかと思いましたが、私のところにくるクライアント様はほとんどが旅館業法をメインと考えています。

なので、今日は旅館業法の改正予定、見直しに関する意見というものを掘り下げてみたいと思います。

旅館業法の一部を改正する法律案の概要

これが、2/23に行われた規制改革推進会議で民泊新法の検討状況と同時に資料として出てきたものです。平成28年12月に行われた第8回規制改革推進会議でも触れられていますが、具体的な形で出てきたのはこれが初ではないでしょうか。

みんな民泊新法ばっかりに目が言ってますけど、ここではサラッと旅館業法的にはかなり大切なことを改正すると言っています。

撤廃すべきとされた規制について

概要で旅館業法上の規制で撤廃しましょう、とされているものについてですね。旅館業法についての改正は前回が平成28年4月の簡易宿所の施設延べ面積と収容人数についてでしたが今回はかなり有用な改正です。

①~⑤まであります。

見て見ましょう。

  1. 客室数の最低数の撤廃
  2. 寝具の種類
  3. 客室の境の種類
  4. 採光・照明設備の具体的要件
  5. 便所の具体的要件

1と5が一番インパクトがあってポジティブな改正なのに対して、4がネガティブな改正ですね。

2、3は大した改正ではないので割愛しましょう。

客室数の最低数の撤廃

これまで、旅館業法上の許可を取得する場合、ホテル業であれば客室は10室以上、旅館業であれば客室は5室以上なければなりませんでした。したがって、客室が5室確保できないような狭い施設では旅館業としての許可取得ができないので、簡易宿所として許可取得するしかなかったわけです。

それでいいんじゃん、という声も聞こえてきそうですが、旅館業と簡易宿所ではお客さんの入れ方がそもそも違います。

簡易宿所は追い込み式でお客さんを入れるのに対して、旅館業は平たく言えば部屋貸スタイルなわけです。

ということは、部屋貸スタイルで運営したいけど施設は小さなものにしたいという需要(実はけっこうあります)には応えきれていなかったわけです。ここをついて訴訟なんかも起こされてますね。

3部屋しか客室が確保できないのであればそれは簡易宿所として運用するしかなかったのが、もしこの改正が実現されれば3部屋しかないけれども部屋貸スタイルで、旅館形態での運用というのも認められるわけです。

しかも、これは旅館業法施行令の改正ですので各自治体は対応せざるを得ません。昨年の4月のフロントの撤廃のようなことにはならないのです。

あまり、皆さん触れてませんがこれはかなり画期的ですよ。

バックパッカー狙いで簡易宿所で作るのが収容人数的には無駄がないですが、そうではない客層を狙っている方にとってはかなり重宝するはずです。

個人的にはこの改正に伴って、ちょっとやな部分も改正されることを懸念してますが、それを書いたらほんとにやりそうなのでここでは触れません。

便所の具体的要件

次は便所についてです。

旅館業の許可において最大の難関である水回りの筆頭が便所の数です。異常なほど多く要求される水回りの数が少しでも現実的な数になる可能性があります。

現行法での便所数は1人~5人で2個、6人~10人で3個・・・と5人単位で1個づづ増えていく規定です。

ここを、概要では数値による算出ではなく定性的な表現に改めるとしています。定性的という表現をどんな意味で使っているかはわからないですが、一律に収容人数から便器数を算出するような表現ではなくなる可能性がありますね。

これも期待できそうです。ただ、ここの部分の改正は施行令ではなく管理要領の部分なので各自治体での実現可能性は低そうです。

最後に、ネガティブな改正について。

採光・照明器具の具体的要件

簡易宿所や旅館業では、客室の窓面積の大きさは客室の有効床面積がどれくらいなのかによって算出されます。自治体によってはその数値は客室の有効床面積の1/8だったり、1/10だったりします。

旅館業法での窓の規定はこういった窓の大きさについてのものだけで、実際の窓からの光の入り方等については考慮されません。無窓客室は認められませんが、隣接建物との関係は無関係で、窓の大きさのみの判断です。

それが、概要では「採光は建築基準法に準じた規定に改める」とあります。

これが実現されればなかなかやっかいです。建築基準法上の窓については光の入り方や、隣接建物との距離なんかが非常に大切になります。窓がありゃーいいんだよ、というこれまでの旅館業法のスタンスとは全く違ってきます。

この改正が実現されれば、客室の窓についてはかなりシビアに判断しなければならなくなります。都内であれば建物が隣接している場所が多いので、けっこうな足かせになる可能性があります。

以上が厚労省が考えている旅館業法の改正概要になります。

民泊新法、改正旅館業法と民泊をとりまく法規制が着々と固まりつつあります。今回の話しはあくまで改正案の概要ということをお忘れなく。

 

民泊実務集団TEAM NanatsuBaとは

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冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。