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東京で賃貸戸建て物件で民泊をやる場合、どのスキームでやるのが良いか。東京で宿泊業をやろうとした場合、2019年現在は①旅館業法民泊②新法民泊③特区民泊の3つの選択肢があります。

収容人数が20~30人程度いける物件であれば、そもそも通年営業が可能な①旅館業法民泊以外の選択肢はありません。

ただ、そんな物件はなかなか出てこないですし、初期の設備投資がウン千万単位となりますのでなかなか個人では手が出ません。

比較的ハードルが低い、収容定員が2~7人程度の物件、普通の戸建て物件であればどのスキームがいいのでしょう。

①旅館業法民泊のメリット・デメリット

旅館業法民泊で収支をもっとも圧迫するのが、人件費です。人件費とはフロントまたは管理事務所に常駐しなければならないスタッフにかかる人件費のこと。清掃なんかは、単発の外注でどうにかなるかと思いますが、常駐人員の確保はどうにもなりません。

したがって、旅館業法民泊をやる場合はこの人件費をペイできるのかどうかが損益分岐点となります。

6/15に旅館業法関連法規の大きな改正がありました。そこでは、フロント機能を施設から切り離すことが認められています。しかし、その切り離したフロントは徒歩10分圏内になければならないのが現在のスタンダードとなっています。

また、その切り離したフロントにはやはりスタッフの常駐が必要になります。結局、改正後も施設内常駐がなくなっただけで、常駐要件は求められています。

したがって、旅館業法民泊では通年営業可能だが、スタッフ常駐が必要になります。

②新法民泊のメリット・デメリット

民泊新法での民泊の場合、最大のメリットが無人で運営できるという事です。家主不在型であれば、完全無人での運営が可能ですので人件費がかかりません。

この点で、新法民泊であれば、旅館業法民泊でどうしても足かせになっていた人件費がカットできます。ただ、新法民泊の場合は年間営業日数(厳密には営業日数ではないですがここでは無視します)が180日となります。

また、家主不在型であれば管理業者に払う管理料も発生しますので注意が必要です。

③の特区民泊は東京では大田区しかできませんので、割愛します。

具体的に考えてみよう

さて、それぞれの制度のメリット・デメリットが出たところで具体的な検討をしていきます。ポイントは、人件費にかかる経費と180日しか営業できないことによる売上げの減少をどう考えるかです。

ここからは完全私見です。

まず、色々な方面で言われていることとしては、180日しか運営できないのなら、売り上げが半分になってしまうので到底利益にはならないということ。

ほんとうにそうでしょうか。

観光庁が出している宿泊旅行統計調査というデータの最新版平成29年度のものをみてますと、稼働率で旅館は57.2%、簡易宿所は52.2%、ビジネスホテルで84.5%、シティホテルで83%となっています。戸建て民泊の場合は1名~2名客がメインターゲットのビジネスホテル・シティホテルよりは、旅館・簡易宿所に近いでしょうから、6割稼働すれば平均以上、7割稼働でかなり良いほうという感じでしょうか。

民泊のデータだともっと稼働率は高そうですが、ここでは7割稼働を基準としましょう。

7割稼働というのは、30日中21日埋まっている状態です。週に5.2泊。

したがって、旅館業法民泊で365日通年営業したところで、年間7割稼働の255.5日稼働できればよいほうなわけです。365日10割稼働なんてほとんどないでしょう。

旅館業民泊で通年営業できる状態を作り上げたとしても、255.5日が良いところ、そんな状況が話しの前提です。

なので365日営業した場合の半分の売上にしかならないという意見は一部の高稼働率の物件を除き、あまり気にする必要はないかと思います。

そんなに稼働しないでしょ、というのがデータ上の数値です。

ただ、年間180日では通年営業の255.5日と比べて、売上が少ないのは確かです。

ここで、旅館業法民泊で発生する人件費がポイントとなります。

具体的な数字でいきましょう。家賃15万円、2階建て戸建て、収容定員5名としてみましょう。5名収容できるのであれば20,000/日の売り上げは期待できます。現にうちの施設は5人収容で平均単価は20,000円ぐらいです。

通年営業で255日稼働できれば、売り上げは510万円、180日稼働なら売り上げは360万円、ここには150万円の差があります。

ただ、忘れないでいただきたいのは255日稼働できる旅館業法民泊物件には、人件費という足かせがついてくるということ。こいつがやっかいです。

人を一人雇うわけですから(実際には1人ではきついと思いますが)、月に15万円ぐらいはかかるとしましょう。なので人件費が年間で180万円。売上の差額である150万円を食ってしまいました。さらに、30万円足りません。

なので、7割程度の稼働ではこの時点で勝負ありなのです。人件費がかからない新法民泊のほうが、小規模施設だと利益になるのです。

反対に、旅館業法民泊でいくら通年営業できても人件費をまともに払っていたら利益にはなりません。利益にならないとうのは語弊がありますが、小規模施設の場合、人件費によって通年営業のメリットはなくなってしまうのです。

小規模施設なら、民泊新法でいくべきなのです。これが1つの結論です。ただ、自分で管理ができたり施設の近くに住んでいたり、人件費をどうにかこうにか工夫できるのであれば、旅館業法民泊のほうを選択すべきです。

180日の使い道

人件費がかからない新法民泊でいくのはよいが、残りの180日を指をくわえて見ているわけにもいきません。ここが最も大切な部分です。

結論としては、よく言われているようにマンスリーでの運用しかないと思います。スペースマーケットなどで時間貸しもいいですが、予想以上に手間がかかりそうなので私としてはなしです。

その場合には、180日=連続した6か月と考えないこと。実際の運営ベースで考えれば、びっちり6か月間100%稼働という状態にはならないはず。ひと月の中でも埋まる日もあるし、埋まらない日もあるのが現実。虫食いのように予約が入るのが実際。

さきほど見たように7割稼働で御の字なわけですから、普通にやっても月に10日ほどは、誰も泊まっていない日があるわけです。で、この日はもちろん180日にはカウントされませんし、使い道もない。

このひと月に10日ほどできる日は捨て日です。ただ、これは旅館業法民泊でも同じこと。

なので、20日稼働の月が9か月、20日×9か月=180日あると考えます。とすれば、残りの3か月だけマンスリーで回します。6か月間もマンスリーで回すと考えるから、無理ゲーっぽいのであって3か月だけマンスリーならいけそうな気がします。

3か月というのは、閑散期と言われている2月、6月、11月あたりがいいんではないでしょうか。

というか、この月の宿泊料金は1か月の連泊料金でめちゃくちゃ安くします。賃貸物件であれば家賃分だけにします。この物件であれば1か月で15万円にしてしまいます。この3か月はマイナスにならなければいいのですから、ギリギリのところまで安くします。

マンスリーの集客はエアビーでも他のマンスリーマンションサイトでも行います。

まあ、早い話しが180日のうち、3か月はマンスリーで回して、残りの3か月はしょうがない!と割り切ってやって捨ててしまおうという事です。

で、考え方を変えて7割稼働が9か月、マンスリーが3か月ということであれば、いけそうな気がしませんかという話しです。

完全無人で、丸投げでやるならこの方法しかないでしょう。利回りはそれなりにいいと思います。

とりあえず、まずはうちの物件で試してみようかと思います。マンスリーサイトではほとんどがマンションの一室だけしかないので、戸建てマンスリーってのは現状見当たりません。需要がないといってたらそれまでですが、何かあたるかわかりませんので。

地上6階、地下1階建ての事務所用途ビルのワンフロアのみを簡易宿所に用途変更し、許可申請を行いました。

許可種別 簡易宿所許可
名称 With B hostel
場所 東京都中央区
規模 地下1階、地上6階建
対象面積 155.25㎡
用途 事務所⇒簡易宿所
定員 ドミトリー・34名

廃屋状態となっていた旅館を、HOSTELとして復活。新たに旅館業許可を取得しました。

許可種別 旅館営業許可
名称 Book Tea Bed IZU-OSHIMA
場所 東京都大島町
規模 2階建
対象面積 282.65㎡
構造 RC造
用途 旅館営業
定員 客室数9
竣工 2018年5月

地上6階、地下1階建ての事務所用途ビルのワンフロアのみを簡易宿所に用途変更し、許可申請を行いました。

許可種別 簡易宿所許可
場所 東京都中央区日本橋
規模 地下1階、地上6階建
対象面積 155.25㎡
用途 事務所⇒簡易宿所
定員 ドミトリー1部屋、34名(17ベット)
 

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冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。