大田区の特区民泊の消防工事と消防検査が先週無事に終わりました。消防の適合証明書も来週頭には発行されるとのことで一安心です。
特区民泊でも、簡易宿所でも、住宅宿泊事業(不在型)でも、現在宿泊業を適法に行うためには、消防設備の工事はかかせません。住宅宿泊事業の家主居住型を除き、消防的には住宅でななく、常に宿泊施設としてのスペック(5項イ)が求められます。
最も予算がかかる部分ですので防災業者は慎重に選びたいところです。
今日は今回の特区民泊にかかった防災設備の工事費用をどーんと公開したいと思います。
物件は戸建て2階建て、40㎡です。2階建てですので、特定一階段防火対象物ではなく、300㎡未満ですので自動火災報知機は無線式の簡易なもので足ります。
自火報
自火報は無線式ですので感知器のみの設置です。設置場所により、煙感知器か熱感知器かが異なります。今回は煙感知器を4個設置のみで、熱感知器はなし。これで42,000円程度です。だいたい1個10,000円ぐらいの感覚です。
誘導灯
誘導灯の設置は1か所のみ。これで、15,000円程度。
非常用照明
非常用照明は、消防というより建築のほうの要請ですが、これも一緒に工事します。電気工事ですので、正確には防災屋さんではなく、電気工業業者でないと扱えません。ですので、電気工事も自社でできる業者が良いです。これを外注するとそれだけ高くなります。
今回は、非常用照明を3台設置。これで、55,000円程度です。
消火器
消火器は1本5,000円です。格納スタンドは1台1,500円。
工事、消防打ち合わせ、検査立会・・
その他、実際の工事費と消防署との事前の協議、消防検査への立会、書類作成料などで20万円程度かかりました。ここら辺は業者によってばらつきがある部分です。
合計で、360,000円となりました。激安というわけでもないですが、変にぼったくり価格でもなく、適正価格かと思います。
防災工事は、DIYというわけにもいきませんので、どうしても専門業者の協力が必要になります。見積も業者によってばらつきがあり、ネットでも調べにくい部分ですので、参考にしていただければと思います。
では。
冬木 洋二朗
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