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(記事執筆:Team NanatsuBa 九州エリア しおさいオフィス代表 中村 剛康)

九州で唯一、「特区民泊」に向け具体的に動いている北九州市(平成28年8月時点)。

ただし、公開されている公式情報を見る限り、先行している大田区(東京都)や大阪市とは少し毛色の違う制度を想定しているようです。ちなみに「公式情報」というのは、北九州市議会が公式ホームページ上で配布している資料のことです。

北九州市のこれまでの動き

これまで北九州市議会では4月12日、6月16日、7月20日、8月17日の計4回に渡って特区に関する報告が行われてきました。
このうち「特区民泊」について触れられているのは6月16日以降の3回です。

まずはその内容をおおまかに見てみましょう。
(国家戦略特区を所管する総務財政委員会の日程・内容・配布資料についてはコチラから

【6月16日付資料】

この時点では特区民泊は独立した事項ではなく、北九州市が推進する「にぎわいのあるまちづくり」構想の一部という扱いです。具体的には「郊外の空き家」を宿泊施設として整備し、「各種体験活動等への参加と
宿泊をセットにしたプラン」として提供することを想定しているようです。

農林水産省の「農家民宿」のような、体験型民泊のコンセプトに近いですね。

【7月20日付資料】

この回では「特区民泊」が独立した扱いになっています。とはいえコンセプトが変わったわけではなさそうです。

まず気になるのは(事業の大前提となる)北九州市の現状分析。

海外からの旅行客の増加により、首都圏等では宿泊施設の不足解消が大きな課題となっている。
本市においては、慢性的な宿泊施設不足という状況にはないが、バックパッカーなど個人で訪れる外国人観光客も増えており、多様なニーズに対応した
宿泊施設が求められている。

この中で重要なのは、北九州市は現状で既存の宿泊施設のキャパシティーについては問題ないと認識していることです。つまり北九州市の場合、他の自治体と若干異なり「宿泊施設が少ないからどんどん増やそう」というスタンスではありません。

では何が目的かというと、

観光・地域振興を図るよう「自然体験」と「地域住民との交流」をテーマに特区民泊を実施し、賑わいのあるまちづくりを推進する。

ということですね。イメージも2点挙げられています。

  1. 自然体験 ~自然観光資源を活用した民泊~
  2. 地域住民との交流 ~まちづくり活動と連携した民泊~

どちらを見ても、
体験型民泊そのものです。

【8月17日付資料】

この記事の執筆時点(8月18日)でまだ資料は公開されていません。
マスコミの報道によると特区民泊に関する条例案が12月に議会提出されるということになったようですが、特区民泊のコンセプトに何らかの修正があったかどうかなどは今のところ不明です。

というわけで現時点で言えることは、北九州市の特区民泊構想は街中のホテル(簡易宿所)としての用途をほとんど想定していないであろう、ということです。

たとえば国際会議場や総合展示場で行われる大規模イベントの参加者や、スペースワールドに遊びに来た旅行者の受け入れ先としては、この特区民泊はどう考えても不向きです。

ですからこうした人たちをターゲットに民泊施設を運営していくには、やはり旅館業法の簡易宿所の許可を取る以外に道は
なさそうです。

ちなみに特区民泊の影響を受けて今後ホテル業界がかなり神経質になっていくでしょうから、
くれぐれも「ヤミ民泊」には手を出さないようにしてください。
大阪・京都・東京の事例と同じく、通報→摘発となる危険が非常に高いです。

民泊事業者限定の交流会を10/11(水)に開催します

民泊実務集団TEAM NanatsuBaとは

簡易宿所・旅館業・特区民泊許可取得の為の施設設計・デザイン・施工・各種許可申請を行政書士・建築士をはじめとした専門家チームで行います。行政書士・建築士・不動産会社・工事施工会社等、宿泊業のプロフェッショナルが物件紹介から施工までワンストップでサポートします。詳細はこちらから。

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冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。