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今日は実際の相談案件からの記事になります。

私は、北海道で住宅宿泊事業の民泊をしていますが、来年から5か月間長期の予約が入りそうな状態です。その場合、この5か月間の日数は住宅宿泊事業の180日ルールの日数としてカウントされてしまうのでしょうか?

長期の予約ですので、できれば、180日ルールの対象外としたいのですが・・・その場合にはどういう形の契約を結べば良いのでしょうか?

以前に、民泊新法で残りの180日をマンスリーで回す方法、試行錯誤中。という記事を書いたのですがこの記事を見て、お問合せをいただいたみたいです。

回答としては、定期借家契約を結べば180日にカウントはされません。期間も5か月ですので問題ないと考えます。

ただ、注意点はいくつかありますので以下解説します。

1か月以上の期間貸し出す

その行為が宿泊なのか、それとも賃貸なのかは裁判例もなく、当局からの公式の見解もないので非常に微妙な部分ではありますが、保健所実務では1か月という期間が基準となっています。

その他、日々の掃除やごみ出しなどを貸主のほうで行うのか、それとも借主(ゲスト)のほうで行うのかも判断要素となります。

現状では、宿泊と賃貸の線引きは期間の点から考えるなら1か月を基準とすれば問題ありません

本相談は5か月という比較的長期の貸出ですので、賃貸という判断になるかと思います。

ただ、契約形態は賃貸借ではなく、定期借家契約というものをお勧めします。定期借家契約は契約の更新義務もなく、貸主の立場が通常の賃貸借契約ほど弱くありませんので、短期の賃貸には定期借家契約がお勧めです。

当事者の意思はどうなのか

次に、大切なのは当事者の意思がどういうものなのかという事。

事業主であるホストと宿泊者であるゲストの間でどういう契約形態があるのか。住宅宿泊事業として貸し出すのか、それとも賃貸契約として貸し出すのか、この点が最も大切な部分です。

どういう契約を結ぶのか。

例えば、5か月間ゲストに貸し出す場合でも、それが住宅宿泊事業として貸し出すのであればそれは180日の制限を受けます。反対に、定期借家契約のように賃貸借契約の一環として貸し出すのであれば180日にカウントはされません。

住宅宿泊事業との関係はどうなのか

定期借家契約として賃貸契約を結んだ場合、住宅宿泊事業との関係はどうなるのでしょうか?

住宅宿泊事業を行っている物件で、他の事業を行う事は禁止されていますから、今回のような場合はどうなるのでしょう。

一見すると今回のような場合には、民泊以外の事業となりそうですが、申請時の居住要件として「入居者の募集が行われている家屋」として申請していますので、住宅宿泊事業の届出をしている物件で賃貸借契約を結ぶことは全く問題ありません。むしろ、本来の目的に合致するぐらいです。※申請時に居住要件として「入居者の募集が行われている家屋」以外で申請している場合は保健所に事前確認をしてください。

住宅宿泊事業の玄関標識もそのままでOKです。

定期報告を忘れずに

物件を賃貸借で貸し出している5か月間の間は、住宅宿泊事業として宿泊はさせていませんが、住宅宿泊事業のライセンスは継続していますので、定期報告が必要となります。

この5か月間は、住宅宿泊事業を行ってはいませんが、決して住宅宿泊事業を廃業したわけではありませんので、2か月に一度の定期報告義務は変わらず発生します。内容としては、宿泊期間を0日として定期報告をすればOKです。

以上、住宅宿泊事業物件を賃貸借として貸し出す際の注意点についてでした。

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冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。