本日は、メールでのご相談に対する回答です。

三階建ての二世帯住宅を建てようとしています。
そこに両親と一緒に暮ら
ただ、
そこで、民泊運営を視野に入れました。
将来民泊がやれるようにするために、
民泊をやっている知人の物件は階段と通路がとても広くなっていって、遮煙タイ
「住みたい間取り」と「予算」
また、仕事が結構忙し
※質問内容はわかりやすいように表現を改変しています。
|
まずは、声を大にして設計から許可申請まで、何から何までうちにお任せください!と宣伝しておきます。
どの民泊制度が最適か
新築で建てるのであればもちろん設計の段階から、民泊運営を視野にいれたものが必要になります。
この方の場合、ポイントは年間で半年ぐらいしか民泊をやるつもりがないということ。ここが最大のポイントです。
3つの民泊制度
現在、宿泊業をはじめとした民泊をやる場合、適法に行う制度は①旅館業法での民泊②住宅宿泊事業での民泊③特区民泊と大きく分けると3つの制度があります。
詳しい比較は簡易宿所旅館業・特区民泊・民泊新法のメリット・デメリットまとめを参照してください。
各制度ごとに始める場合の設備投資の難易度(設備投資への費用)が異なってきます。
①の旅館業法での民泊の場合1年間で365日営業できるかわりに、建築上、消防上の設備のスペックが高いものが求められます。反対に②の住宅宿泊事業での民泊の場合には年間で180日しか営業できませんが、自分の家で民泊をやる場合(家主居住型)であれば建築、消防設備のスペックは非常に低いものでOKです。

半年だけしか民泊をやらないのであれば
この方の場合、年間で180日ぐらいしか民泊を行わないので、わざわざ初期費用がかかる旅館業法上の民泊、つまり旅館営業や簡易宿所営業といったものの許可取得を目指す必要は全くありません。
住宅宿泊事業での民泊でいくべきです。
家主不在型や居住型か
住宅宿泊事業には、家主不在型と家主居住型の2種類がありますが、今回の相談ではご自身も住む家ということなので家主居住型になります。
家主居住型の場合、建物の建築上の用途は住宅、消防設備も住宅用のスペックになります。最も初期費用がかからない民泊スタイルです。
建物の用途は戸建て住宅のままで問題ありませんし、消防設備も住宅用火災警報器を自分でとりつければokです。
民泊をやっている知人の物件は階段と通路がとても広くなっていって、遮煙タイ
プの室内ドア等のコスト高い設備も使っているそうで、 これらは民泊に必須ですか。
ご友人の施設は、おそらく家主不在型か旅館業法上での民泊かと推察します。通路、階段幅までいじっているのであれば旅館業法上での民泊の可能性が高いです。建築上の用途も「住宅」ではなく「旅館・ホテル」に用途変更しているかと思います。
したがって、自分の家で年間180日程度の民泊を行いたいというのであれば、ご友人の民泊施設のようなハイスペックの設備は不要です。
新築時は通常の戸建て建物として建てておいて、時期がきましたら住宅宿泊事業の申請だけを出せば良いかと思います。
ただ、①年間180日での営業②自分の住んでいる家で行う、この2つの要件のうちどちらか一方でも満たさなくなった場合には、消防設備のスペック変更や、建築上の用途変更が必要になる場合がありますのでその点は注意が必要になります。
では。
先日、埼玉県庁に申請があったので娘を連れていったのですが、キャーーーー!!といいながら狂ったように水たまりで遊んでいました。

洋服までびしょびしょです。
冬木 洋二朗
最新記事 by 冬木 洋二朗 (全て見る)
- 新型コロナ無利子・無担保融資情報 - 2020年3月30日
- 銀座地区での旅館営業を行う場合の地区計画について解説しました - 2019年12月25日
- 簡易宿所の工事を頼んでいた工事業者の倒産から学ぶ3つの倒産シグナル - 2019年12月24日