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旅館業法にはホテル・旅館・簡易宿泊所・下宿という4つの許可形態があります。この4つは当然備えるべき設備の基準による分類もできますが、まずは利用方法による違いを理解をしたほうがわかりやすいです。

部屋数や、備えるべき施設、各部屋の広さは後々解説しますので、まず今日は利用方法による違いを覚えていただけたらと思います。

3つのタイプ

利用方法から4つの施設を分類した場合、ホテル・旅館タイプ簡易宿泊所タイプ下宿タイプの3つに分類されます。

以下でそれぞれの違いを見てみましょう。

ホテル・旅館タイプ

ホテル・旅館タイプでの利用方法は部屋を貸すというイメージです。一部屋の利用定員を予め決めておいて、その定員以内の部屋を貸す、3人部屋なら3人まで。4人部屋なら4人までといった形です。※厳密には部屋を貸しているのでなく宿泊させているわけですが、貸すと表現したほうがわかりやすいので貸すという表現にしています。

私達に一番なじみがある宿泊タイプがこのホテル・旅館タイプです。

簡易宿泊所タイプ

これに対して、簡易宿泊所タイプでの利用方法は、部屋貸しではありません。イメージでいうならスペース貸し、ベット貸しという表現が近いでしょうか。

具体的には、山小屋やカプセルホテルが簡易宿泊所にあたります。ドヤなんて呼ばれているのが簡易宿泊所が立ち並ぶ地域ですね。

簡易宿泊所でも一部屋の収容定員を予め定めておくことは、ホテル・旅館タイプと同じです。しかし、簡易宿泊所では部屋単位での宿泊はできません。

簡易宿泊所では、部屋ごとに予め定めた定員になるまで宿泊者を入れ続けなければなりません。これが、いわゆる追い込み式というスタイルで、定員になるまで部屋のベットを貸すようなイメージです。

したがって、6人部屋の簡易宿泊所の場合には、4人グループが入ったからその部屋はもう締切ということはできません。あと2人分、スペース=ベットが空いているのだから、あと2人他人を入れなければなりません。

ここが、ホテル・旅館グループとの大きな違いです。

ホテル・旅館タイプは6人部屋を1人でリッチに使ってもいいわけです。逆に言えばホテル・旅館はそうじゃないと困るわけです。

ホテルの広い6人部屋を家族3人で使おうと思って予約していたら、知らない旅行者が3人入ってきたら大変なことになりますよね。

ホテル・旅館タイプとの大きな違いが部屋の利用方法です。ここで、まずホテル・旅館タイプと簡易宿泊所タイプが大きく分かれます。

バックパッカーをメインの客層として簡易宿泊所をやって、回転と収容人数の多さで勝負をするのか。それとも、ホテル・旅館タイプで勝負するのか。

まずは、運営者がどういった形で宿泊施設を運営していきたいのかでタイプが決まってきます。

下宿タイプ

ホテル・旅館タイプとも簡易宿泊所タイプとも違うのが下宿タイプです。

下宿とは、1ヶ月以上の期間を定めてその期間分の宿泊料をもらって宿泊施設に泊めることです。

ちょっと、わかりずらいですね。ようは、1ヶ月以上の長期間の宿泊が下宿である、と考えていただければ良いです。下宿の場合にはこの時間的な要件が大切になります。

1ヶ月未満の場合は、下宿ではなくその宿泊形態や施設の設備の状態に合せてホテル・旅館・簡易宿泊所の許可が必要となります。

学生下宿と下宿の区別

いわゆる学生下宿の場合には、旅館業法の下宿にはあたりません。この場合は通常の賃貸借契約となります。

そもそも、旅館業法上の「人を宿泊させる営業」とは①施設の衛生上の管理責任が施設提供者にあること②その場所に生活の本拠がないこと、という2つの基準を満たしている必要があります。

この点、いわゆる学生下宿の場合には①部屋の掃除は学生が行い②掃除の管理をするのも学生ですので、「人を宿泊させる営業」とは言えません。

ホテル住まい

いわゆるホテル住まいの場合には、他に生活の本拠があるものが一定期間のみホテルに住む場合もあります。

作家が作品執筆のためにホテルにこもる場合には、生活の本拠は自宅にあり、ホテルに生活の本拠はありませんので、その場所に生活の本拠がないことという②の要件は満たします。

①の要件もホテルの従業員が掃除に毎日来ますので満たします。

よって、1ヶ月を超えるホテル暮らしの場合には下宿に該当しそうですが、行政の解釈は異なっています。

行政はホテル暮らしの場合には、ホテルというそもそも下宿という宿泊形態を予定していないところに、たまたま滞在しているだけなので下宿には当たらないと解釈しています。

少々無理やりな解釈だと思いますが、ポイントは初めから運営者がどのような形態で運用するのかという点だということですね。

まとめ

以上、施設の利用形態によるホテル・旅館・簡易宿泊所・下宿についての分類でした。

クライアント様からもよく聞かれるのがこの部分です。

保健所の手引きやネットの情報だと、部屋数や㎡数や洋室・和室での分類しかないので、どうやら皆さん混乱するみたいですね。

利用形態からの分類が一番ピンとくるのではないでしょうか。

この記事を書いたのは民泊実務集団TEAM NanatsuBaです

簡易宿所・旅館業・特区民泊許可取得の為の施設設計・デザイン・施工・各種許可申請を行政書士・建築士をはじめとした専門家チームで行います。行政書士・建築士・不動産会社・工事施工会社等、宿泊業のプロフェッショナルが物件紹介から施工までワンストップでサポートします。詳細はこちらから。

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冬木 洋二朗

冬木 洋二朗

代表・行政書士Team NanatsuBa
民泊実務集団TEAM NanatsuBa代表。 行政書士。 適法・合法な民泊運営の為の各種許可申請代行を専門家チームで行っております。これまで、上場企業から個人投資家まで多くの方とご一緒にお仕事をさせていただきました。2014年から、当ブログで情報発信をしています。